1993 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄内痛覚伝導回路に関与する抑制性アミノ酸受容体の役割
Project/Area Number |
05248202
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
赤木 宏行 群馬大学, 医学部, 助教授 (30222508)
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Keywords | グリシン受容体 / イオンチャンネル / 脊髄 / 亜鉛イオン / アフリカツメガエル / 卵母細胞 |
Research Abstract |
グリシン受容体・Cl^-チャネルは哺乳動物脊髄ニューロンにおいて、一次知覚ニューロンから伝えられるシグナルを抑制的に調節する役割を果している。グリシン受容体と同様にCl^-チャネルを形成するGABA_A受容体に対しては、ベンゾジアゼピンやバルビタールなど中枢疾患治療薬として汎用される薬物が作用することが知られているが、グリシン受容体の機能を修飾する薬物の存在はこれまでのところ知られていない。本研究において、グリシン受容体チャネルの機能を修飾する薬物のスクリーニングを行っている過程で、亜鉛イオン(Zn^<2+>)が受容体の活性を増強させることを見出した。 グリシン受容体α1サブユニットのhomo-oligomericチャネルを発現している卵母細胞に低濃度Zn^<2+>(0.1-10μM)を適用したところ、グリシン電流は著しく増強された。1μMのZn^<2+>存在下で電流の振幅は平均で3.2倍に増大した。他の2価陽イオン(Co^<2+>,Mn^<2+>,Ni^<2+>,Cd^<2+>及びMg^<2+>)には同様の作用は認められなかった。Zn^<2+>はグリシンの濃度反応曲線を低濃度側に平行移動させた。グリシンとZn^<2+>の同時適用すると膜電流は直ちに増大することから、Zn^<2+>はα1サブユニットの細胞外領域に結合し、グリシンの受容体結合親和性を増大させることによりチャネル活性を増強するものと考えられる。 中枢神経系組織において、グリシン作動性シナプス伝達の修飾にZn^<2+>が関与するか否かを確かめることが今後の課題である。
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[Publications] Uchiyama,M.: "Down-regulation of glycine receptor channels by protein Kinase C in Xenopus 00cytes injected with synthetic DNA." Molecular Brain Research,in press.
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[Publications] Akagi,H.: "Function and modulation of cloned glycine recepton channels expressed in Xenopus 00cytes" Japanese Journal of Physiology. (in press).
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[Publications] 赤木 宏行: "レセプター、基礎と臨床" 朝倉書店, 944 (1993)
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[Publications] 赤木 宏行: "イオンチャンネル・1" メジカルビュー社, 226 (1993)