1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05301016
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金子 勇 北海道大学, 文学部, 助教授 (50113212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲月 正 北九州大学, 外国語学部, 講師 (00232512)
町村 敬志 一橋大学, 社会学部, 助教授 (00173774)
松本 康 名古屋大学, 文学部, 助教授 (80173920)
園部 雅久 上智大学, 文学部, 助教授 (00154716)
森岡 清志 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (50125358)
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Keywords | 地域福祉 / コミュニティ・ケア / 生活の質 / 社会的ネットワーク / 生活構造 / 健康づくり / 生きがい |
Research Abstract |
札幌市、小樽市、東京都荻窪、北九州市で高齢者にたいするインタビュー予備調査を研究分担者の問題関心にあわせて精力的に実施した。それらといくつかの先行研究とを検討して、次のような研究結果が得られた。 (1)高年期の健康づくりについて、適切な情報が提供されていない。 (2)高齢者はさまざまな健康づくりの情報を求めているが、特に社会学者による生活構造の視点、健康感、幸福感、いきがい感、満足感、地域活動などの情報も新鮮な影響を与えることが多い。 (3)家族との関係が改めて見なおされている今日、在宅福祉にたいする家族ネットワークのもつ機能が再認識される必要があり、地域福祉にはそれを補完する機能を期待することができる。 (4)4都市の高齢者インタビュー調査で、幸福感を押し上げる要因が健康と収入と地域社会参加であることが判明した。 (5)高齢者にとって町内会と老人クラブがもつ役員提供機能の重要性が改めて判明した。 (6)この2大地域集団との関わりが新しい役割の基盤となることが多く、高齢社会のなかで地域福祉の重要性があらためて理解された。 (7)高齢者に2大地域集団への関係が乏しい場合では、独自の友人、近隣ネットワークが役割機能を肩代わりしていた。 (8)個人の高齢期の健康と生きがいは、それまでの社会参加の程度によって左右される側面があり、人生80年時代の後半の40年間は特に仕事以外の社会参加の機会を政策的に増加させることが望ましいことも、4都市の調査から指摘できる。
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Research Products
(1 results)