1994 Fiscal Year Annual Research Report
近世初期における将軍家御殿・御茶屋跡の考古学的研究
Project/Area Number |
05451074
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
岡田 茂弘 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 教授 (50150016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千田 嘉博 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助手 (70226695)
山本 光正 国立歴史民俗博物館, 歴史研究部, 助教授 (10150020)
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Keywords | 近世初期 / 徳川将軍家 / 鷹狩 / 御殿・御茶屋 / 鴻巣御殿跡 |
Research Abstract |
1)埼玉県鴻巣市の鴻巣御殿跡の試掘調査 徳川家康・秀忠・家光が鷹狩の宿舎として使用した中山道沿いの御殿である鴻巣御殿の遺跡は、昨年度の試掘調査によって発見することができた。そこで今年度には、鴻巣御殿の規模・構造の追求を目的として、南辺および北東辺の2ヵ所を試掘調査した。その結果、南辺部では南北幅約10mの建物跡の基礎地業を発見し、北東辺では南北方向に延びた二重の堀跡を発見した。このため、鴻巣御殿の遺跡は、昨年度に地籍図で推定したよりも若干広がることが明らかになった。 2)近世初期将軍家御殿・御茶屋跡の地名表作成 昨年度に引き続き各種の史料から将軍家御殿・御茶屋の記事を引き出すとともに、その遺跡の所在地を明らかにして、遺跡地名表作成の基礎となる資料集成を行った。その結果、昨年度に集成した97ヵ所のほか、さらに6ヵ所を加えることができた。 3)将軍家御殿・御茶屋跡の現状調査 鴻巣御殿跡に関連のある埼玉県越谷市の越谷御殿跡と同市増林御殿跡、さらに同県北本市石戸御茶屋跡・同県浦和市浦和御殿跡・同県蕨市蕨御殿跡・同県行田市忍城跡、神奈川県平塚市中原御殿跡の現状調査を実施した。
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