1994 Fiscal Year Annual Research Report
ビニルカチオンの炭素陽イオンとしての位置付けとその特性に関する研究
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05453033
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小林 進二郎 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (20037831)
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Keywords | ビニルカチオン / 炭素陽イオン / 共鳴要求度 / βアルキル基置換基効果 / 立体効果 / 溶媒効果 / ソルボリシス / 光反応 |
Research Abstract |
ビニルカチオンが通常の三価炭素陽イオンとどのように関連づけれるかを明らかにするため、 1)昨年度に引き続き、ガス相でのビニルカチオンについて調べた。種々の置換1-フェニル-3,3,3-トリフルオロプロピンを合成し、ICRでプロトン付加によるビニルカチオンを発生させ、その相対性安定性を測定し、他の置換1-フェニルアセチレンの場合と比較した。トリフルオロメチル基置換により共鳴要求度が大きくなり、β-トリフルオロメチル基の不安定化効果があることが分かった。この不安定なビニルカチオンも通常の炭素陽イオンの安定性と関連づけられた。 2)ビニルカチオンの空軌道はビニル基の他端にあるβ置換基と同一平面を形成するため、その立体的影響を強く受ける。昨年度に引き続き、種々の立体的に異なるα-メトキシフェニルビニルブロミドを合成し、そのレーザーフラッシュフォトリシスによるビニルカチオンの発生と求核剤との絶対反応速度を測定することにより、求核剤とビニルカチオンのβ位置換基との立体的相互作用を調べ、検討した。 3)ビニルカチオンの溶媒効果について知見を得るため、特に、分子内にアンモニウムイオン基を有する基質の含水アルコール中でのソルボリシスの反応速度解析を測定し、一方、フラッシュフォトリシスによって生成するビニルカチオンの含水アルコール中での反応性について、その減衰反応速度を測定することにより、混合溶媒の特性を明らかにしようとしようとした。混合溶媒の極性効果の変化につれ、ソルボリシスおよびビニルカチオンの求核反応速度が変化するが、一次の関係ではなく、途中で編曲点を示すことを見いだした。変曲点を示すことを見いだした。この原因の究明は残された仕事であるが、溶媒効果の原因の究明は残された仕事であるが、溶媒効果の改名の手がかりになると考えられる。解明の手がかりになると考えられる。
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