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1995 Fiscal Year Annual Research Report

電気化学的な塩化物除去による塩害コンクリート構造物の補修工法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 05555123
Research InstitutionKYOTO UNIVERSITY

Principal Investigator

藤井 学  京都大学, 工学部, 教授 (30031074)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小林 和夫  大阪工業大学, 工学部, 教授 (10021586)
川東 龍夫  近畿大学, 環境科学研究所, 助手 (10140310)
井上 晋  大阪工業大学, 工学部, 助教授 (30168447)
服部 篤史  京都大学, 工学部, 助手 (30243067)
宮川 豊章  京都大学, 工学部, 助教授 (80093318)
Keywordsデサリネーション / 塩化物イオン / はり部材 / 曲げ破壊 / せん断破壊 / 重ね継手 / 付着強度
Research Abstract

本年度は電気化学的脱塩処理(デサリネーション)が鉄筋コンクリートはり部材の力学的挙動に与える影響を検討した。この結果、以下のような成果が得られた。
(1)混入塩化物イオン量が8.0kg/m^3のはり試験用供試体を用いたはりの曲げ試験において、せん断補強筋を配した曲げ破壊型供試体は8週間の通電処理により、耐荷力にほとんど変化はなく、破壊時の変形は大きくなった。
(2)せん断補強筋を配さなかったせん断破壊型供試体は、8週間の通電処理により、耐荷力が増加し、破壊時の変形も著しく増大した。このような現象は、通電処理に伴う主筋とコンクリートとの付着強度の低下により、理想的なタイドアーチを形成した結果生じたものと考えられる。
(3)重ね継手を施した供試体は、8週間の通電処理により耐荷力が低下した。これは、重ね継手を持つ構造の耐荷力が定着部分よりも継手部分の鉄筋とコンクリートとの付着に依存していることによると考えられる。
(4)許容ひび割れ幅に対応して算出された鋼材の応力状態において、通電を行わなかった供試体については、主筋位置での最大ひび割れ幅が許容ひび割れ幅以下であったが、8週通電の場合には主筋位置での最大ひび割れ幅が許容ひび割れ幅を上回るものがあった。また、通電処理によりひび割れの本数が減少し、ひび割れ分散性の低下が確認された。
以上のことから、デサリネーションをコンクリート構造物に適用する際には、付着強度の低下を防ぐという観点から、含有塩分量および積算電流密度を制限する必要があろう。はり試験の結果から、通電処理により付着強度が低下しても定着部分が健全であれば、耐荷力および変形性能に悪影響はないことが確認されたが、適用構造物が重ね継手を含む場合には、特に慎重な検討が必要であろう。

URL: 

Published: 1997-02-25   Modified: 2016-04-21  

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