1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05620034
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
井上 英夫 金沢大学, 法学部, 教授 (40114011)
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Keywords | 障害者 / 障害をもつ人々 / 参政権 / 政治参加 |
Research Abstract |
1 実態把握 6年度は、政治参加の実態について、主として東京の参政権保障連絡会(準)のメンバーを中心に調査した。その結果は、参政権保障連絡会ニュースにまとめている(95年3月中に、参政権保障パンフレットとして発行予定である)。精神障害をもつ人に関する実態がほとんど把握されていないことが明らかになった。なお、知的障害をもつ人に関しては、滋賀県立三雲養護学校における「社会科教室」の実践と参政権保障の取り組みを知り、主権者教育の重要性と可能性に確信をもつことができた。 2 研究会出席 1994年7月、京都で開催された全国障害者問題研究会第28回大会において、シンポジウム「今、障害者の政治参加を考える」にパネリストとして参加。障害をもつ人々の参政権保障の現状と課題について、玉の事件を中心に報告。会場の参加者からパソコン利用の問題など、参政権保障の実態について種々の知見が得られた(内容については、『みんなのねがい』1995年1月号35頁以下掲載)。 3 選挙「改革」と「政見放送研究会報告書」の検討 5年度に引き続き、政治改革とりわけ選挙制度改革が障害をもつ人々の参政権に与える影響を検討してきた。とくに、6月20日発表された、政見放送研究会報告書を検討し、その意義と限界、問題点について全日本ろうあ連盟機関誌『月刊みみ』、および日本手話通訳士協会機関誌に発表。 4 今後の課題 参政権の自治体実態調査については、障害が多く今年度内には一部実施できたに過ぎず、まとめきれなかった。東京の参政権保障連絡会及び関西在住の研究者や「障害者」団体との協力関係が築けたので、自治体「障害者」の全数調査実施の可能性を今後も追求したい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 井上英夫: "高齢者と参政権" ゆたかなくらし. 151号. 10-16 (1994)
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[Publications] 井上英夫: "「政見放送研究会報告書」の意義と課題" 季刊 みみ. 66号. 16-18 (1994)
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[Publications] 井上英夫: "聴覚に障害をもつ人と参政権" 日本手話通訳士協会会報. (5月予定). (1995)