1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05640234
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
浦部 治一郎 同志社大学, 工学部, 教授 (60121589)
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Keywords | 特異初期値問題 / 初期値問題 / 超幾何関数 / 特異性の伝播 |
Research Abstract |
複素領域における解析的な係数をもつ線型偏微分方程式に対する初期値問題で初期値に極などの特異性をもつものを考える。このような研究はLeray,Wagschal,浜田らの、特性方程式の特性根の多重度が一定の場合や、中村、浜田らのInvolutiveの場合などがある。本研究では、これらの場合に含まれない次の型の2階2変数の線型微分作用素Lに対する特異初期値問題を考える。この作用素P_cはGulleminとSchafferが単一特性的でない二重特性的な最も単純な線型作用素の標準型として求めたものであり、またこの作用素は、その核として、ガウスの超幾何級数を含むものをもつことが知られている。 L=P_c-t〓(t,x)〓_x-a(t,x)〓_t-d(t,x),但しP_c=〓^2-(x+bt^2)〓_x^2-cd_x ここで、epsilon,a,dはC^2の原点の近傍で解析的な関数であり、b,cは複素数である。D=√<1+166>(主値をとる、RD〓0)とおく。このLに対して、L[(ut・x)]=0,u(0,x)=w_1(x)f_<alpha>(x),u_t(0,x)=w_2(x)f_<alpha>(x)、ここでf_<alpha>(x)=〓w_1(x),w_2(x)はx=0の近傍で正則と云う特異初期値問題を考えると、Dが1より大きい有理数でなく、又C/Dがあるとびとびの除外集合にない時、この初期値問題は、原点から出る特性面達Kを除く原点の近傍〓Kの上のユニバーサル、カバリング、スペースの上全体で解くことができる。ここでK={(t,x)〓x-1/4(1±D)t^2=0}である。結果はもっと詳しい事がわかり、具体的に解を超幾何関数を含むP_cの核の関数の2重級数として表現でき、その解のもつ特異性をよくみることができる。なお投稿準備中である。
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