1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650076
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山崎 光悦 金沢大学, 工学部, 助教授 (70110608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 二郎 金沢大学, 工学部, 助手 (20205769)
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Keywords | 衝撃吸収 / 大変形衝撃弾塑性解析 / 構造最適設計 / 薄肉断面構造 / 設計感度解析 |
Research Abstract |
衝撃エネルギ吸収薄肉断面構造の設計法の開発を目指し、以下の研究成果を得た. 1.大変形靜弾塑性設計感度解析法の開発と薄肉断面構造最適設計への応用……薄板,殻構造の大変形弾塑性有限要素解析法としてニュートン・ラプソン型の解法を基礎に,直接微分法による薄肉断面構造の各種寸法を設計変数とする設計感度解析法の定式化を行ない,解析効率も考慮に入れたプログラムを作成した.また,それを平板,円筒など理論解,近似解の存在する基本的な問題の変形,座屈荷重の設計感度解析を実施して開発した手法の有効性を確認した. さらに,設計感度解析プログラムを基礎に,近似法による座屈制約下の最小重量設計問題を完式化し,逐次二次計画法による部分円筒殻,リブ付き平板などの寸法最適設計を試み,有効性を確認した. 2.大変形衝撃弾塑性設計感度解析法の開発……まず薄板,殻構造の大変形衝撃弾塑性応答解析プログラムをニューマーク法とニュートン・ラプソン法による繰返しによる定式化にしたがって作成し,平板,部分的円筒殻,箱型薄肉断面はりなど基本モデルに適用して有効性を確認すると共に要素分割と時間ステップ幅の解析精度に及ぼす影響について検討した.また強制変位型衝撃応答解析の荷重-変形関係から吸収エネルギを算出する方法についても詳しく検討した.次に1.で開発した直接微分法による設計感度解析法を衝撃問題に拡張適用して,大変形衝撃弾塑性座屈設計感度解析法を定式化し,衝撃エネルギ吸収の設計感度解析法を考案した.9節点アイソパラメトリック・シェル要素による衝撃応答の設計感度解析プログラムを作成し,部分円筒殻,リブ付き平板,薄肉断面はりなどの板厚,諸寸法など設計変数とする設計感度解析を実施して解法の有効性を確認すると共に,諸寸法の座屈崩壊荷重,吸収エネルギへの影響について検討した. 3.薄肉円筒資料によるエネルギ吸収効果の実験的検討……アルミニウム製の円筒資料に一定寸法のスリットを円周方向に入れたモデルを対象に,スリット間隔,スリット本数などを種々変えたモデルの衝撃圧潰試験を実施して,衝撃吸収エネルギ,座屈パターンとモデルの関係を詳しく検討した.2.で開発した設計感度解析法をもとに吸収エネルギ最大化設計法を次年度に開発して,その有効性を確認するための比較・検討データとする.
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[Publications] 山崎光悦,渋谷和弘: "弾塑性体の設計感度解析と形状最適化" 日本機械学会第3回設計工学・システム部門講演論文集. 930-27. 108-111 (1993)
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[Publications] 山崎光悦,小林徹: "シェル構造の大変形弾塑性座屈感度解析法と最適設計への応用" 日本機械学会材料力学部門講演論文集. 930-73. 355-356 (1993)
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[Publications] 山崎光悦,大川直勝: "シェル構造の弾塑性衝撃応答解析" 日本機械学会北陸信越支部総会講演会論文集. 947-01. 217-219 (1994)
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[Publications] 山崎光悦,小林徹,川上竜司: "スリット入りアルミニウム円筒の衝撃エネルギ吸収能の検討" 日本機械学会北陸信越支部総会講演会論文集. 947-01. 214-216 (1994)