1993 Fiscal Year Annual Research Report
農業の新しい位置づけによる現代日本型都市農村計画法的手法の研究
Project/Area Number |
05660284
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
東 正則 工学院大学, 工学部, 講師 (30100259)
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Keywords | 農業の多面的機能 / 都市農村計画法 / 都市農地 / 生産緑地 |
Research Abstract |
1研究の目的 本研究は、農業の多面的な機能を都市環境を確保する上での重要な資源として位置づけ、これを如何に計画的に位置づけることができるか、事業として成立させる場合の課題を検討しようとするものである。 2調査結果の概要 1)都市農地の存在態様 市街化の結果として残った農地であるため 当然ながらランダムに存在している。その規模は500m^2程度が最も多く、都市計 画制限との関係では第1種住居専用地域の建ぺい率や容積率の厳しいところで多く残っており、また規模としても大きいものが多い。 2)生産緑地 生産緑地は都市計画決定するものであるが、実際は申請主義に近い決定をしており計画的な存在となっていない。また30年の継続を前提としているものの実際は相続をひかえている者も多く、これを機に大きく減少する事も予想される。 3多面的な機能を果たす農地の計画的な位置づけ 農業の多面的な機能といわれながら、農業的な土地利用の継続は農家の意向に期待するばかりで、合目的的な利用の安定性を確保するための保障措置やより機能を十全に果たすための計画的な位置づけが明確でない。次年度研究では、事例を通しての多面的な機能の明確化を進めると共に、計画的な位置づけの可能性について検討したい。
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