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1993 Fiscal Year Annual Research Report

細胞接着因子並びに成長因子を指標とした受傷時期の判定に関する法病理学的研究

Research Project

Project/Area Number 05670393
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

津田 亮一  長崎大学, 医学部, 講師 (20098875)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 久保 真一  長崎大学, 医学部, 助教授 (10205122)
中園 一郎  長崎大学, 医学部, 教授 (30108287)
Keywordsデスミン / 心筋 / 免疫組織化学 / 法病理
Research Abstract

法医学の実務において,生前(とくに死亡直前)の健康状態を知ることは死因を決定する上で重要である。
そこで今回心疾患の検索法として,筋肉細胞に存在する中間フィラメント(10ナノメータフィラメント)のデスミン(分子量約50000)を指標とし,下記のような種々の死因で死亡した倍検例の心筋(左室前壁)について免疫組織化学的検討を行った。
検討した倍検例は,急性心機能不全など心臓を起因して死亡した15例,脳内出血など中枢神経の障害により死亡した9例,SIDS4例,呼吸不全・肺梗塞など呼吸障害により死亡した3例,窒息死・溺死各1例,薬毒物中毒死3例,墜転落死・ショック死各2例,焼死・多臓器不全・腹膜炎・失血死各1例,計45例である。
その結果,心筋におけるデスミンの消長は死後経過時間とほとんど関連性は認められなかったが,受傷(発症)後死亡までの時間および死亡直前の心筋における虚血の程度との関連性が強く示唆された。すなわち,死亡までの時間が短かいと思われる例では陽性例が多く,その染色の程度も強かった。他方,心筋の虚血状態が長く続いたと考えられる例,例えば急性心機能不全例などにおいては陰性例が多く,陽性像を呈したとしてもその染色の程度は弱く認められた。また,薬毒物中毒死例などは両者の中間型を示した。
以上のことより,心筋におけるデスミンの出現状態を知ることによって,死亡直前の心筋の虚血の程度,あるいは死因の種類(急性心筋梗塞等)を推定できると考えられ,法医実務に応用可能と思われるが,更に例数を増して検討する必要がある。

URL: 

Published: 1995-03-23   Modified: 2016-04-21  

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