1993 Fiscal Year Annual Research Report
トランスジエニツクマウスを用いた変異甲状腺ホルモンリセプター遺伝子発現の研究
Project/Area Number |
05670683
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉永 正夫 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (10145469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今中 啓之 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (80223329)
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Keywords | 変異c-erd Abeta / 甲状腺ホルモン抵抗性機能低下症 / 疾患モデル / トランスジエニツクマウス |
Research Abstract |
甲状腺ホルモン抵抗性甲状腺機能低下症の一つに甲状腺ホルモンレセプター(c-erb Abeta)異常が認められている。この疾患の様々な病態や治療法を正確に把握するため、疾患モデルとなるマウスの作成は重要であり、このため研究代表者らは変異c-erb Abetaを持つトランスジエニツクマウスの作成を行つた。まず、この疾患の患児よりクローニングした変異c-erb AbetaのcDNAをサイトメガロウイルスエンハンサー、ニワトリのbetaアクチンプロモーターを持つ発現ベクターに遺伝子組み換えにより導入した。そして変異c-erb Abeta cDNAの組み込まれた発現ベクターをさらにL培養細胞へ導入し、ノザンブロツトにより変異c-erb Abetaの発現が認められることを確認した。発現が確認されたため、このベクターを個体へ導入し、トランスジエニツクマウスの作成を試みた。196個の受精卵に上記遺伝子をマイクロインジエクシヨン法により直接導入し、偽妊娠マウスの卵管へ移植した。出生した生胎仔マウス24匹からDNAを抽出し、導入遺伝子の有無をサザンブロツトにより検討したところ、2匹に目的遺伝子を確認し、2系統のトランスジエニツクマウスの作成に成功した。この2系統のマウスについて近交系C57BL/6Jマウスと交配し、ヘテロマウスを作成中である。
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