1993 Fiscal Year Annual Research Report
造影剤の血管透過性を応用する新しいCT診断法の開発-拡散画像による組織特性診断
Project/Area Number |
05670779
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
佐古 正雄 神戸大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60030970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠本 昌彦 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (90252767)
廣田 省三 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (20181216)
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Keywords | CT / 造影剤 / 高分子型造影剤 / 血管透過性 / 拡散画像 |
Research Abstract |
1.分子量の異なった造影剤の血管透過性の差異をCTにより示現する. (1)人工透析用ホロファイバー型ダイアライザー(クリアランスC^R)を応用した血管透過性ファントームを作製した.ダイアライザーの動脈側から自動注入装置を用いて造影剤を注入し,静脈側には血圧計を介在させ,循環経路内圧を生体の血圧に近似させた.このファントームを水槽内に固定し,ダイアライザー縦断面のdynamic CTを行った.使用造影剤は市販のものを用い,低分子型造影剤はlopamidol(分子量777),高分子型はlotrolan(分子量1626)である. 両造影剤によるダイアライザーのdynamic CT画像上の9箇所に関心領域を設定し,時間-濃度曲線を描画させ比較した結果,分子量の低いlopamidolは,lotrolanに比べ,ホロファイバーの透過が速やかであった.このことは,従来の報告にない新しい知見である.しかし,両造影剤にの透過性の差異による造影濃度差はCT値で5H.U.程度であり,分子量の大きさの差が900程度では,subtractionによる拡散画像を得ることは困難である事が示された. (2)同じファントームを用い,更に高分子の造影剤(ヨードエチル化澱粉)とlopamidolによる実験を行った結果透過性の差異による造影濃度差は10H.U.が得られ,今後の実験計画として,この高分子型造影剤を用いて動物実験を実施することとした.
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Research Products
(2 results)