1993 Fiscal Year Annual Research Report
自然発症糖尿病ラットを用いた自己免疫機序の移植膵に対する影響
Project/Area Number |
05671019
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
中井 一郎 京都府立医科大学, 第二外科学教室, 助手 (30188867)
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Keywords | BBラット / GVHD / 骨髄細胞 / 免疫寛容 / 膵移植 / 拒絶反応 / 自己免疫 |
Research Abstract |
【.encircled1.】BBdpラット(RT1:u)の自己膵を組織学的に検索したが、平均的に生後30-60日頃にその変性が起こると思われた。【.encircled2.】生後24時間以内のBBdpラットに対し、MHCの異なるLewisラット(RT1:1)から採取した骨髄細胞5x10^6個(GVHD防止のためFACSにより成熟T細胞を除去)を静脈内投与した。このラットの生後100-120日目にドナーと同系ラットからの皮膚移植を行ったが、その永久生着を認め免疫寛容状態を確認した。【.encircled3.】糖尿病を発症した(BBdラット)無処置群に対し、MHCの同じWister Furthラット(WF、RT1:u)およびMHCの異なるLewisラットをドナーとして膵移植を行った。後者の多くは18-20日で移植膵は拒絶された。これに対して前者ではその時期は平均35日前後とかなり遅く、BBdラットは拒絶反応を起こし得るものの移植膵のMHCによりその様式が異なると考えられた。【.encircled4.】上記と同様の系で膵ラ島移植(経門脈的肝臓内移植)を行った。Lewisットをドナーとした場合は拒絶反応であることが明らかであったが、WFラットをドナーとした場合は拒絶反応・自己免疫のどちらで移植ラ島の機能低下を来したのか判然としなかった。【.encircled5.】骨髄移植群BBdラットに対し、WF・Lewis両ラットをドナーとして膵ラ島移植・膵移植を行った。ラ島移植ではかなり長期(移植後50-100日)に正常血糖を維持した。また、膵移植ではレシピエントが死亡することが多くグラフトとともに移入されたリンパ球によるGVHDが疑われた。
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Research Products
(1 results)