1994 Fiscal Year Annual Research Report
LH-RH analogueを用いたスキルス胃癌に対する新しい内分泌療法の研究
Project/Area Number |
05671079
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
小島 治 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (30117882)
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Keywords | スキルス胃癌 / Zoladex / LH-RH analogue / 内分泌療法 / エストロゲンリセプター / エストロゲン / KATO-III |
Research Abstract |
1.Zoladeとの抗腫瘍効果の基礎的検討 1)ヒト培養胃癌細胞(KATO-III細胞とMKOl細胞)とヒト培養乳癌細胞(HBC-4細胞とHBC-5細胞を用いてZoladeとの抗腫瘍効果を検討した。胃癌、乳癌ともFR陽性細胞(KATO-III細胞とHBC-4細胞)の増殖を抑制した。IX10^<-7>MのE,S加えるとZoladeとの効果がよく発揮された。 2)ヌードマウスヒト移植胃癌,乳癌培養細胞をメスヌ-トマウスに移植して、それぞれの細胞によってつくられた同型腫瘍の増殖を検討した。Zoladexを投与すると、ヌードマウスの細胞E_2濃度は著明に低下し、それに伴い腫瘍の増殖も抑制された。FR陽、陰性細胞間の増殖の差は認められた。 2.ヒトスキルス胃癌患者へのZoladexの投与 1)ヒトスキルス胃癌患者へのZoladex投与による血清E_2の変化は投与4〜5日目より著明に低下し、同閉経前女性患者における_2の低下は最大であった。高熟女性では投与前の_2が低いので、Zoladex投与の影響はあまりなかった。しかし、E_2の高い男性患者ではE_2の低下が認められた。Zoladexの投与量は乳癌の投与量と同じ量であった。 2)Zoladex単独投与によるヒトスキルス胃癌の抗腫瘍効果は明瞭でない。現在、予後を検討しているところである。 以上、Zoladexをヒトスキルス胃癌患者へ投与して、その安全性は認められている。その治療効果、予後に対する影響を今後検討せねばならない。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] O.Kojima: "Immunohistological stucy of progesterone receptors in human gaotric cancer" J.Kyoto.Pref Univ Med. 102. 1415-1419 (1993)
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[Publications] O.Kojima: "In hibition of gastric cancer cell lines by Tamox,fen" J.Kyoto Pref Univ Med. 102. 1421-1427 (1993)
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[Publications] 小島 治: "胃癌組織内におけるc-erbB_2と蛋白とeotrogen receptor の局在と予後に関する研究" 京府医大誌. 102. 1429-1434 (1993)
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[Publications] 小島 治: "胃癌における新しい予後因子-胃癌組織内のER,PgRの予後因子としての有用性ならびに予後向上対策" 日消外会誌. 26. 2499-2502 (1993)