1994 Fiscal Year Annual Research Report
ラット胎児肺胞II型細胞の炎症性物質添加時における肺サーファクタント分泌能の研究
Project/Area Number |
05671385
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Research Institution | Fukushima Medical College |
Principal Investigator |
鈴木 りか 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (10244386)
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Research Abstract |
平成6年度分として次の内容を行う予定をたてていた。 1)細胞内signal transduction(c-AMP)について PGの肺胞II型細胞に対する分泌促進効果の細胞内signal transductionがc-AMPを介しているか否かを確認するために培養液中のc-AMPの測定を行う。 2)Interleukinの添加実験 A549細胞は肺癌から作成された肺胞II型細胞の培養系列である。この培養系を用い、均一な条件のもとにInterleukinの添加実験を行い、DPPCの測定とともに補体、他のサイトカインなども測定する。 3)羊水中のphosphatidylcholineの脂肪酸側鎖に関する検討 羊水中に分泌される肺サーファクタントの主要リン脂質は飽和脂肪酸を側鎖とするphosphatidylcholineである。そのうち最も多いのがDPPCであるが、他のタイプのdisaturated phosphatidylcholineもある程度の割合で存在する。また不飽和脂肪酸を側鎖とするphosphatidylcholineも少ないながら存在している。この点に関する検討を行うことができるのはHPLCにおいてのみであるので、臨床のサンプルを集めて測定する。 1)についてはアッセイシステムが確立しているので、培養液中のc-AMPの測定を行ったが、c-AMP濃度が予想よりかなり低かったので測定不能であった。c-AMP|^<125>I|アッセイシステムの購入量を減らし、代わりに3)のphosphatidylcholineの脂肪酸側鎖の測定に必要な薬品を購入した。臨床で集めたサンプル(羊水)を用いて測定を行い、飽和脂肪酸側鎖の定性、定量を行った。まだ測定数が十分ではないので、データの傾向はわかるがまとめるまでにいたっていない。もう少し臨床材料を集めて検討したい。2)のA549細胞は高価で購入できなかった。
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