1994 Fiscal Year Annual Research Report
抗ICAM-1抗体及び抗LFA-1抗体によるラット全層角膜移植拒絶反応の抑制効果
Project/Area Number |
05671477
|
Research Institution | Tokyo Medical College |
Principal Investigator |
村松 隆次 東京医科大学, 医学部・眼科, 助教授 (90074757)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 信晶 東京医科大学, 医学部, 助手 (20246242)
曽根 隆一郎 東京医科大学, 医学部, 助手 (90206681)
|
Keywords | 角膜移植 / 拒絶反応 / 抗ICM-1抗体 / 抗LFA-1抗体 / シクロスポリン |
Research Abstract |
BALB/Cマウスに抗ICM-1抗体及び抗LFA-1抗体のハイブリドーマを腹腔内に投与し1〜2週後モノクローナル抗体の含まれる腹水を回収し抗体を精製した。 DonorにFisher344ラット、レシピエントにLewisラットを用い、直径3mmの全層角膜移植モデルを作成した。細隙灯顕微鏡を用い移植片の透明性から拒絶を判定した。 無処置群では術後8日から13日、平均10.5±2.5日で全例拒絶反応を発症した。 CyclosporinA(サンディミュン注射液)を5mg/kg筋肉内注射を毎日14日間行った群(n=5)は、投与期間内中及び術後30日までの観察期間中全例透明性を維持し拒絶反応は発症しなかった。一方、CyclosporinA 2mg/kg投与群(n=4)では術後9日から14日で全例に拒絶反応が発症した。CyclosporinA 2mg/kg筋注と抗ICM-1抗体1mg/kgを静注した群(n=4)では1例が術後20日目まで透明性を維持したがその後拒絶反応を発症した。CyclosporinA2mg/kg、筋注と抗LFA-1抗体1mg/kgを静注した群はCyclosporinA 2mg/kg単独投与群と同様に拒絶反応を発症した。抗ICM-1抗体・抗LFA-1抗体各1mg/kg静注とCyclosporinA 2mg/kg筋注の併用投与群(n=5)では、1例は術後18日目に混濁を呈したが、4例は術後30日までの透明性を維持した。 抗ICM-1抗体と抗LFA-1抗体及びCyclosporinAの併用投与により、個々の投与量を減量させて拒絶反応を抑制できる可能性を得た。
|