1993 Fiscal Year Annual Research Report
抗ICAM-1抗体及び抗LFA-1抗体によるラット全層角膜移植拒絶反応の抑制効果
Project/Area Number |
05671477
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
村松 隆次 東京医科大学, 医学部, 助教授 (90074757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 裕子 東京医科大学, 医学部, 助手 (00233180)
曽根 隆一郎 東京医科大学, 医学部, 助手 (90206681)
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Keywords | 角膜移植 / 拒絶反応 / 細胞接着因子 |
Research Abstract |
1 モノクローナル抗体の精製 BALB/cマウスに抗ICAM-1抗体及び抗LFA-1抗体産生のハイブリドーマを腹腔内に投与しWT-1〜2週間後モノクローナル抗体の含まれる腹水を回収、精製。 2 ラット全層角膜移植モデルの作製 DonorにFisher344ラット、recipientにLewisラットを用いる。麻酔はエーテルで導入しケタラール・セラクタールを混合筋注。3mmのトレパンを用いLewisラットから角膜移植編を作製しヒアルロン酸ナトリウムを使用し10-0ナイロン糸を用いてFisher344ラットに12針の結節縫合を行う。拒絶反応の反応の判定は細隙灯顕微鏡にて臨床的に行う。術直後より術後7日目まで抗ICAM-1抗体、抗LFA-1抗体をそれぞれ1mg/kg・2mg/kgの混合静注する。 3 投与時期の違いによる拒絶反応発症の検討 抗体非投与モデルにおいては拒絶反応の発症は100%術後12±3日である。抗体15日投与群では83%で拒絶反応が抑制され、抗体投与期間を7日間に短縮したモデルでは67%で拒絶反応が抑制された。 4 特異的寛容の成立についての検討 さらに最初の移植30日後にラットモデルの他眼に、前回と同種同系からの全層角膜移植を行った。最初の移植片で拒絶反応が発症したラットモデルでは2回目の移植片は100%拒絶され、拒絶反応が抑制されたモデルでは2回目の移植片は33%生着し、特異的寛容成立の可能性が示唆された。
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