1993 Fiscal Year Annual Research Report
孤立型小規模離島における食生活構造と健康指標の動向
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05680057
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Research Institution | Tamaki Women's Junior College |
Principal Investigator |
片寄 眞木子 玉木女子短期大学, 食物栄養学科, 教授 (90141803)
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Keywords | 孤立型小規模離島 / 食事調査 / 食生活構造 / 公衆栄養 / 健康指標 / セルフケア |
Research Abstract |
長崎県下にある孤立型小規模離島の西彼杵群崎戸町江島および平島において、1983年および1985年に両島住民を対象に詳細な食事調査を行い、これと同時期および1991年の健康調査において得られた健康指標との関連性および健康指標の動向について検討を行い、以下の結果を得た。 1.調査対象者の食品摂取量を26食品群に分類し因子分析を行ったところ、第1因子は副食品多種-少種、第2因子は米食重点-小麦混食を意味する因子であると読み取れた。 2.江島、平島住民の個人別因子得点を求め、第1因子と第2因子からなる2次元座標にプロットして、第1、2、3および4象限に位置する人々を各々I、II、IIIおよびIV群とし、I群を副食品多種・米食重点型、II群を副食品少種・米食重点型、III群副食品少種・小麦混食型、IV群を副食品多種・小麦混食型と名付けて、各群ごとに健康指標との関連性をみた。その結果、男のIV群ではII、III群にくらべてアルブミン・グロブリン比や総コレステロール値が有意に高く、食生活構造との関連性が見られた。一方女では、II群において年齢がもっとも高く、年齢と食生活構造との関連性が見られた。 3.介入初期と介入後期(6-8年後)の健康指標の動向をみたところ、大きな変化は見られず、各群間の特徴は持続されていた。また、介入初期と介入後期の健康指標はいずれも高い相関関係にあった。 4.介入後期に行ったアンケートの結果、自己の体重や血圧値の認識度は約90%であったが、血清総コレステロール値については約35%の認識度であった。また食生活におけるセルフケアの実践度については質問項目のすべてにおいて男より女の方が高かった。
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Research Products
(1 results)