1994 Fiscal Year Annual Research Report
大学英語教育における‘ウォークマン'によるリスニング・プロジェクトの試み
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05680233
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
早田 武四郎 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (00171372)
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Keywords | リスニング・プロジェクト / リーデイング・アラウド・プロジェクト / 総合英語テスト3回 / 下位テスト4、6 / ウォークマンによる聴解練習 |
Research Abstract |
研究実施計画に基づいて支障なく実験を行うことができた。手続き上の問題で虚偽の申告については、前年度の手だて(注意)が功を奏して、疑わしいものが殆ど見られなくなった。なお等質性の検定では、実験群と統制群の学力をほぼ等質にするために、若干の調整を行った。集計の結果、リスニング・プロジェクトにおいては、実験群(50〜158時間)は統制群1(少量聴取群、49時間以下)および統制群2(リスニング・プロジェクトおよび他の課題を与えられ、リーディング・プロジェクトのみ課されなかった群)、統制群3(リスニング-、リーデイング・アラウド両プロジェクトおよび他の課題を課されなかった群)と比べて、12月の総合英語テスト(総合)で有意に優れていた。下位テストで見ると実験群は統制群1と比べて、総合、各下位テストともに有意差は現れず、統制群2とでは有意差は現れず、統制群3とでは速読、クローズ、テープ・ディクテーション、読解と総合で有意に優れていた。リーデイング・アラウド・プロジェクトにおいては、実験群1と比べ、総合、各下位テスト、ともに有意差は現れず、実験群2とでは総合でのみ有意に優れていた。なお、上記、他の課題の内容であるが、A-1.個人必須で散文の朗読・暗唱、A-2.(本研究)、B.は個人選択で数種の課題より1つまたは2つ、30点まで選ぶもので、B-1.英検B-2.Toeflの受験,B-3.NHKラジオ英語会話の継続聴取「重要英会話表現200選」の作成する。B-4.英語会話テープ教材を購入・学習し、それより「重要英会話表現200選」を作成する、B-5.無課題で構成されている。C.はグループ・ワークである。これは学習者にとって親近性の高いテーマを4〜8人のグループで約6週間を費やして調査・研究し、作品を提出するものである。この結果、リスニング・プロジェクトは課題を全く与えられなかった群と比べて効果があることが分かった。リデイング・アラウド・プロジェクトの効果(リスニンク-“,&リーデイング・アラウド・プロジェクト群とリスニンク・プロジェクト群"の有意差)は顕現しなかった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 早田 武四郎: "大学英語教育における英語散文暗唱の学習転移性に関する一考察" 和歌山大学 教育学部紀要(教育科学)第44集. 105-114 (1994)
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[Publications] 早田 武四郎 他1名: "国立大学と私立大学における教育実習の抱える問題点" 和歌山大学教育学部 教育実践研究指導センター紀要 No.3. 97-112 (1994)
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[Publications] 早田 武四郎: "大学英語教育における英語の歌の効用" 和歌山大学教育学部 教育実践研究指導センター紀要 No.3. 109-112 (1994)
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[Publications] 早田 武四郎 他1名: "英語教育における訳読教授法の功罪及びその効果的活用に関する一考察" 和歌山大学教育学部 教育実践研究指導センター紀要 No.4. 73-83 (1994)
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[Publications] 早田 武四郎: "英語学習媒体の親近性尺度作成に関する研究" 和歌山大学教育学部 教育実践研究指導センター紀要 No.4. 85-93 (1994)
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[Publications] 早田 武四郎: "大学英語教育におけるリスニング-&リーデイング・アラウド・プロジェクトの試み" 和歌山大学 教育学部紀要(教育科学)第45集. (in print). (1995)
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[Publications] 早田 武四郎: "英語教材における画(え)と文字の効果に関する研究" 近代文芸社, 183 (1995)