1993 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害者の日常生活器機に関する情報伝達形態実態調査及び代替情報形態の基礎的研究
Project/Area Number |
05680321
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
三橋 俊雄 千葉大学, 工学部, 講師 (60239291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沼 直紀 筑波技術短期大学, 聴覚部, 教授 (20169022)
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Keywords | 聴覚障害 / 情報伝達形態 / 人間機械系 / 日常生活機器 / インターフェース / 代替情報形態 |
Research Abstract |
本研究は、聴覚障害者の日常機器・環境における生活実態を、情報伝達形態の側面から考究するものである。調査は、日常生活機器全般から自動車の運転、地下鉄、病院などの社会的環境に至るまでを対称として実施した。 現在は、筑波技術短期大学生(聴覚障害者)を対称としたアンケート調査データ(サンプル数100)と、ビデオカメラを使用した日常生活機器・環境の実態調査データ(30時間)が得られており、目下、その解析作業中である。調査で明らかにされた事項の一部を以下に示す。 1)聴覚障害者は、同年齢の健聴者に比べて4〜6割の情報取得量と感じている。 2)機器・環境30項目中、聴覚障害問題の大きさを、(1)電話機(2)テレビ(3)病院の受診(4)電車やバスへの乗車(5)ドアチャイムなどの順でとらえている。 3)情報取得要求の背景として、(1)テレビ情報が少ない(2)いつも情報把握の充実感がない(3)聴覚情報の欠如(4)情報取得努力の欠如、などを挙げている。 4)A:コミュニケーション、B:楽しみ、C:操作性、D:安全性、E:プライバシーなど、各問題評価項目ごとには、A:(1)電話機(2)病院(3)教室(4)テレビ、B:(1)テレビ(2)ウォークマン(3)オーディオ機器、C:(1)振動目覚まし時計(2)風呂を沸かす(3)ガスコンロ、D:(1)ガスコンロ(2)電車やバスにのる(3)駅のホーム、E:(1)ファックス(大学宿舎内)などが挙げられた。 これらの調査結果から、聴覚障害者の日常生活における機器・環境の諸問達が明らかにされた。今後、アンケート調査の拡大、インタビュー調査によるデータ補完、プロトコル解析による機器操作時の情報フローと、代替情報伝達形態の考察などを通して、聴覚障害者における機器・環境の諸問題の構造化を図っていく。
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