1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05680754
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
篠塚 修 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (40162606)
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Keywords | 肩内転等尺性筋力 / 習慣性咬合位 / 随意噛みしみ / 下顎安静位 / 筋電図 |
Research Abstract |
個性正常咬合を有する健常者を被験者として、上肢の肩内転等尺性筋力に対する習慣性咬合位での随意噛みしめの有無の影響を動的静的筋力測定機器(CYBEX 6000A extremity test and rehabilitation system)ならびに16チャンネル筋電図測定装置を用いて検索を行った。本研究において用いた習慣性咬合位噛みしめ入力レベルは、(1)下顎安静位、(2)20%MVC、(3)50%MVC、(4)100%MVC(maximum voluntary contraction)の4種類である。そのコントロールには咀嚼嗜好側の咬筋筋電図(EMG)を利用したオシロスコープ視覚フイードバック法を採用した。またその際に、左右咬筋、左右側頭筋前腹、左右胸鎖乳突筋、左右僧帽筋、テスト肢側の大胸筋、広背筋、大円筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋、前腕伸筋(短橈側手根伸筋)、前腕屈筋(橈側手根屈筋)の15筋についての筋電図(EMG)を同時記録し、かつ動的静的筋力測定機器からの筋力(トルク)電気信号も記録し、それをトリガー信号とした。 その結果、以下のような知見を得た。 (1)噛みしめの有無という観点から肩内転等尺性筋力(トルク)を比較すると、下顎安静位と100%MVCについては、通常、筋力発揮時に無意識に噛みしめを行う習慣を有している者は100%MVC時の筋力が大きいことが多く、逆に通常、筋力発揮時に噛みしめを行なう習慣を有していない者は下顎安静位時に大きいことが多い。しかしながら、この2つの場合の筋力(トルク)間に有意差の見られる者は多くない。 (2)20%、50%、100%MVCの各レベル間で比較した場合には、ほとんどの被験者において、20%MVC、50%MVC時の筋力(トルク)は100%MVC時のそれに比べて有意に小さい。
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