1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05750271
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 昭雄 小山工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (00249749)
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Keywords | 大気圧グロー放電 |
Research Abstract |
本研究は、(1)大気圧グロー放電(以下APGと略す)を発生条件の検討、および(2)APGを利用したオゾン生成について実験を行った。 放電電極の材質は金属材料としてアルミニウムと真鍮、誘電体材料として、パイレックスガラスとポリ塩化ビニルの二種類とした。また、APG発生に重要なメッシュシートは線経0.035[mmphi]、#325である。電源は交流100[V]、50[Hz]をネオントランスにより最大10[kV]まで昇圧できるものを使用した。 (1)APG発生条件の検討 APG発生の確認は放電電流波形から知ることができる。半サイクル間に単パルスであればAPGであるが、実験では数本のパルスが現れていたことから、放電は無声放電(以下SEDと略す)であった。また、肉眼での観察からはSED以外にグロー状の均一に広がる発光を確認した。よって、放電はSEDとAPGの重畳放電であると考えられる。APGのみを発生させるため、金属と誘電体の組み合わせを変えたが、APGのみを発生させることができなかった。原因は金属、メッシュシートおよび誘電体の電気的な接触が不完全であったためと考えられる。 (2)APGを利用したオゾン生成 当初の目的はAPGのみを用いてオゾンを生成する予定であった。しかし、最終的にSEDを全て除去することができなかったため、APGとSEDの重畳放電状態でオゾンを生成した。また、完全なSEDによるオゾンの変化を比較するためメッシュシート無しについても同様の実験を行った。結果はメッシュシートの有無に関わらす、収率は同様な傾向を示した。これはAPGよりもSEDが支配的に発生していたことが原因であると思われる。また、誘電体をポリ塩化ビニルに変えた場合、オゾン収率は100〜200[g/kwh]程度の増加したが、これは誘電体の誘電率の違いによるものである。
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