1993 Fiscal Year Annual Research Report
高速大容量通信網への適用を前提とした通信プロトコルに関する研究
Project/Area Number |
05750352
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
稲井 寛 岡山県立大学, 情報工学部, 助教授 (30203194)
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Keywords | 高速通信網 / BISDN / ATM / 通信プロトコル / 流量制御 / エラー回復 / 待ち行列モデル / 性能評価 |
Research Abstract |
次世代高速通信網としてATM交換機を多段接続したネットワーク(以降ATM網という)が有望視されているため、本研究においても対象とする高速通信網とした.また,通信プロトコルは電気的なレベルからアプリケーションのレベルまで非常に広範な範囲をカバーしているが、この中で本研究ではトランスポート層(端未間の通信手順)に焦点を絞って検討を進めた.トランスポート層の通信プロトコルにおいて本年度は特にエラー回復とデータ流量制御に関する研究を行った. エラー回復については,セル(ATM網における転送データ単位)毎にACKを返す方式,符号化によりある個数までのセルの消失を再送なしに受信側で復元する方式の3方式を考え,これらの方式の特性を定量的に明らかにした. データ流量制御においては,従来,セル単位の流量制御が検討されていたが,本研究ではトランスポート層が扱うデータ単位(転送時にセルに分割される)の流量制御について検討した.本研究で提案した流量制御では,送信側済端未がデータ単位の転送速度をボトルネックのサービス率に等しくなるように制御する. ボトルネックの候補として網内及び受信側端未が考えられるが,網内の転送速度は受信側端未におけるデータ単位の到着率とみなすことができるので,ボトルネックのサービス率は受信端未側で計測可能となる. 受信側端未はACK等の制御パケットにボトルネックのサービス率をのせて送信側に伝える.本研究では待ち行列網モデルのシミュレーションにより提案した流量制御の有効性を明らかにした.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Kikuchi: "Comparative Evaluation of ErrorRecovery Schemes for High..." Proceedings of JC-CNSS'93. 119-124 (1993)
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[Publications] H.Inai: "End-to-End Rate-Based Flow Control over ATM" Proceedings of IEEE SICON/ICIE'93. 460-464 (1933)