1993 Fiscal Year Annual Research Report
再灌流不整脈発生に関すNa^+/H^+とCI^-/HCO3^-交換系の役割と関連性
Project/Area Number |
05770489
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
江島 正顕 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手
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Keywords | 再灌流不整脈 / Na^+ / H^+交換系 / CI^- / HCO3^-交換系 / amiloride / SITS |
Research Abstract |
目的:再灌流不整脈の発生機序に関して最近、Ca^<+12>過剰負荷が重要な役割を果たしていることが指摘されている。細胞内Ca^<2+>はさまざまな機構で制御されるが、特に再灌流時に、急激な変動が考えられるNa^+/H^+交換系の役割は重要である。また同様に細胞内pHの制御に関係するCl^-/HCO3^-交換系も再灌流不整脈に影響を与えることが推測される。またこの両交換系は互いに関連を持っているが、その詳細は不明である。本研究では、再灌流不整脈の発生機序に関するNa^+/H^+交換系とCI^-/HCO3^-交換系の役割を明らかにするためにそれぞれの阻害薬であるamilorideと4-acetamido-4'-isothiocyanostilbene-2,2'-disulfonicacid(SITS)を用いて検討を行った。 方法:雄性SD系ラットを用い、working heart法によりwhole heart ischemiaを作成、続いて再灌流を行い KrebsHenseleitbicarbonate buffer(KHB)に0.1mM/Lamiloride(AM)、SITSを組み合わせを変え投与し血行動態と再灌流不整脈の発生の検討を行った。 結果:再灌流不整脈の発生率は、KHB群 100%,KHB+AM群 0%,KHB+SITS群 100% KHB+AM+SITS群 57%であった。これらの結果より、(1)Na^+/H^+交換系が再灌流不整脈の発生に大きく関与している。(2)Na^+/H^+交換系を抑制した条件下ではCl^-/HCO3^-交換系が再灌流不整脈の発生に大きく関与していることが示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 江島正顕: "虚血・再灌流不整脈発生に関するNa^+/H^+交換機構の役割" 東京慈恵会医科大学雑誌. 108. 233-243 (1993)
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[Publications] 谷口正幸 他: "PreconditioningにおけるH^+産生の制御に関する検討" 循環器科. 34. 590-596 (1993)
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[Publications] 高山知子 他: "Dahl食塩感受性高血圧ラットにおける心機能と代謝" 心筋の構造と代謝. 13. 301-310 (1991)
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[Publications] 小野寺達之 他: "再灌流不整脈の予防効果と停止効果に関するメキシレチンとリドカインの比較検討" Jpn Pharmacol Ther. 20. 1813-1821 (1992)
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[Publications] 臼井俊朗他: "Nifedipine Retardの血圧日内変動に及ぼす影響" Jpn Pharmacol Ther. 19. 2233-2242 (1991)
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[Publications] S.mochizuki et al.: "Na^+H^+ exchanger andreperfusion-induced ventricular arrhythmiasinisolated perfused heart :possibleroleof amiloride" Mol Cell Biochem. 119. 151-157 (1993)