1993 Fiscal Year Annual Research Report
家兎エンドトキシン肺水腫モデルを用いた生体内における活性酵素内皮障害に関する研究
Project/Area Number |
05770866
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 弘樹 秋田大学, 医学部, 助手 (00250879)
|
Keywords | 肺水腫 / エンドトキシン / セリウム法 / H_2O_2 / 多形核白血球 / 血管内皮細胞 |
Research Abstract |
7羽の雄性家兎に1.5mg/kgのLipopolysaccharide(E.Coli 055:B5,Difco)(以下LPSと略記)を耳静脈より単回静注することにより、24時間後、無処理家兎7羽と比較して、AaD02の開大(p<0.05)、肺湿乾重量比の増加(p<0.01)を認め、組織学的には、肺胞壁の肥厚が認められることから、家兎エンドトキシン肺水腫モデルとして利用できるものと考えた。一方、これまで遊離細胞に専ら使われてきたH_2O_2を電子顕微鏡で可視化するセリウム法を、Ce^<3+>を含む液を灌流する事により肺組織に応用し、組織内での多形核白血球(以下、PMNと略記)によるH_2O_2産生の局在を明らかにした。これにより、PMNと内皮細胞とが接触している部分の、PMN及び内皮細胞両者の細胞膜表面にセリウム塩の沈着を認め、内皮細胞と接していないPMN表面にはセリウム塩の沈着を認めないことを明らかにした。 以上の結果を得、1993年4月17日第8回日本Shock学会総会、1993年4月23日第18回日本微小循環学会総会においてその一部を発表し、後者の内容はMicrocirculation annual 1993に投稿した。さらに、本研究を詳述した論文を、1994年中に秋田医学に投稿予定である。 また、本実験モデルにおいては、少なくともLPS静注から48時間後までH_2O_2産生が認められるという結果も得、それも含め、1994年3月29日第94回日本外科学会総会において発表予定である。
|
Research Products
(1 results)