1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05770885
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
田口 泰 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (50216834)
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Keywords | 骨髄培養 / 血管内皮細胞化生 |
Research Abstract |
本研究の目的は、骨髄培養によりどの程度血管内皮細胞が得られるかどうかを検討することである。そこでまず基礎実験を行った。今回、内皮細胞を証明する方法としてヒト第VIII因子に対するモノクローナル抗体を使用したが、実験動物はラットのため、ラットの第VIII因子との間で、どの程度の交差反応を示すかが問題である。そこで、正常ラットの内皮細胞が抗ヒト第VIII因子マウスモノクローナル抗体との間でどの程度の感受性があるかどうかを検討した。 まず、ラットの胸腹部大動脈より内皮細胞を採取。FITC標識抗ファクターVIIIモノクローナル抗体で染色後、フローサイトメトリーにて測定。結果的には血管内皮細胞の10〜20%しか染色されなかった。今回、内皮細胞を証明する方法としてヒト第VIII因子に対するモノクローナル抗体の使用を試みたが、満足すべき基礎実験の結果は得られなかった。しかし、ラットの第VIII因子に対するモノクローナル抗体が得られない以上、この方法による内皮細胞の証明には限界がある。 今後の課題として、感受性を上げる方法では抗体の至適投与量の検討、さらにはより感受性のある抗体が得られるかどうかである。 骨髄細胞から内皮細胞へ化生していく課程が不明である現在、どのような因子が関与しているのかがある程度究明できれば、より一歩進んだ研究ができるものと思われた。
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