1993 Fiscal Year Annual Research Report
弓部再建時における脳保護手段に関する検討。-選択的脳潅流法と逆行性脳潅流法の比較検討-
Project/Area Number |
05771001
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
桜井 義也 関西医科大学, 医学部・胸部外科, 助手 (50215688)
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Keywords | 弓部大動脈瘤 / 再建 / 脳保護 / 循環停止 / 逆行性脳潅流 / 低体温 |
Research Abstract |
雑種成犬を用い、上行大動脈送血,上大静脈下大静脈脱血にて体外循環を開始し、最低直腸温30℃,及び20℃にて循環停止とした.循環停止(CA)後,上大静脈の脱血用カニューレより中心静脈圧が15-20mmHgとなるように送血し持続逆行性脳灌流(CRCP)を開始した.CA開始直後,30分,60分,90分,CA中止順行性灌流再開後30分,60分に灌流血のCPK-BB(%),送血血液Sa02-灌流血液Sa02を測定した.以下の2群間で比較した.A群:最低直腸温30℃CA,CRCP群(n=2).B群:最低直腸温20℃CA,CRCP群(n=2). 両群ともまだnが少ないため統計学的検討はできないが,送血血液Sa02-灌流血液Sa02の値はA群の方が大きい傾向にある.即ち、A群の方が脳代謝が活発と思われる.CA中CRCPを行ったとしても低体温にすることが重要であると思われる.また,再灌流後のCPK-BB(%)値がB群のほうが低いのは低体温による可能性が考えられた.
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