1993 Fiscal Year Annual Research Report
口蓋扁桃原発悪性リンパ腫と扁桃上皮細胞との細胞接着因子を介した関係に関する研究
Project/Area Number |
05771342
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
坪田 大 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50240932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大黒 慎二 札幌医科大学, 医学部, 助手
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Keywords | 口蓋扁桃 / 非ホジキン悪性リンパ腫 / 扁桃上皮細胞 / 細胞接着因子 |
Research Abstract |
1)口蓋扁桃原発B細胞性非ホジキシ悪性リンパ腫の凍結切片を用い,免疫組織化学的方法でその細胞接着因子の発現を観察したところ,濾胞性,び慢性ともに,小細胞型リンパ腫ではVLA4の発現を認め,び慢性混合型,び慢性大細胞型ではVLA4の発現は弱いか欠如していた.VLA5は混合型にのみ発現を認めた.ビトロネクチンの発現は小細胞型で弱く,混合型,大細胞型,免疫芽球型に強く認められ,そのレセプターであるCD51の発現も同様の強度を示すことから,リンパ腫組織における相互の関係の存在が示唆された.しかし,VLA4は,リンパ濾胞におけるB細胞の集積に関係していることが知られており,今回の検討でび慢性混合型/大細胞型で発現が弱い点は同様のメカニズムと考え得るものの,小細胞型では濾胞性,び慢性の差がなかった点について,さらに異なった関係の存在を検討中である. 2)3)扁桃上皮とリンパ球との相互関係を調べるために,扁桃上皮細胞の培養を行ったが,初代培養においては,敷石状の上皮細胞のきわめて活発な増殖を認めることができ,さらにその表面上にICAM-1の発現を認めている.しかし,扁桃上皮細胞を純粋に継代するための手段としてSV40を用いたトランスフェクションを試みているもの,今のところ成功には至っていない. 4)5)現在,悪性リンパ腫症例の材料を収拾中であるが,扁桃上皮細胞の継代培養が成功していないため,それ以上の結果を得るに至っていない.
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Research Products
(2 results)