1993 Fiscal Year Annual Research Report
エキシマレーザー角膜手術後の共焦点顕微鏡による観察
Project/Area Number |
05771435
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大谷 園子 順天堂大学, 医学部, 助手
|
Keywords | エキシマレーザー / 共焦点顕微鏡 / 角膜表層剥離 / 上皮下混濁 |
Research Abstract |
白色家兎の角膜上皮細胞層をスパーテルにて機械的に剥離し、角膜中央部にエキシマーレーザー角膜手術装置(ニデック社製:EC-5000)を用いて、角膜表層切除術を行い、経時的に共焦点顕微鏡にて生体観察を行うとともに、組織学的検索を試みた。角膜表層切除術は切除範囲:6mmphi、レーザー出力:130mJ/pluse、レーザーパルス:30Hzで施行した。エキマレーザー照射1週間後の角膜を共焦点顕微鏡を用いて観察すると、上皮下に線維状の反射亢進像が認められ、コラーゲンもしくはムコ多糖類等の合成が盛んに行われていることが示唆された。照射2週間後には光学顕微鏡的観察でトルイジンブルーに染色されるHazeの位置に一致して、共焦点顕微鏡では上皮下に直径数十〜数百mum程度のクレーター状の構造が観察され、エキシマレーザー照射後のHazeの原因の一つと考えられた。このクレーター状の構造はエキシマレーザー照射2ヶ月後にも、やや不明瞭になりながらも存在していた。Kontron社製画像解析装置IBAS-2000を用いて、共焦点顕微鏡により得られた光学的切片の3次元再構築を試み、このクレーター状の構造は深さ数〜数十mumに達することが確認された。また、Haze部分を組織化学的に観察すると、アルシアン青、コロイド鉄に対し強い染色性を示し、ムコ多糖類の局在が疑われた。また、免疫組織化学的観察では、抗III型、抗IV型コラーゲン抗体の陽性所見が認められた。
|