1993 Fiscal Year Annual Research Report
ブラキシズムの歯周疾患におよぼす影響と客観的診査法の研究
Project/Area Number |
05771611
|
Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
稲場 昭人 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (50231155)
|
Keywords | 顎運動 / ブラキシズム / ENG / 咬合干渉 |
Research Abstract |
ブラキシズムが歯周組織の破壊の進行にどのような役割を果たしているかを明らかにする目的で、睡眠中のブラキシズムによる下顎運動を記録する装置を開発し研究を行っている。現在まで、睡眠中のグラインディングには各被験者に個性的な顎運動パターンが存在し、出現することが観察された。今回は下顎運動を前後・左右の二次元的動きとして再現できるように改良した装置を用い、下顎運動を比較検討した。 各被験者のブラキシズムは、グラインディングタイプ、クレンチングタイプ、その他に分類し、さらにクレンチングタイプではICP(咬頭嵌合位)でのクレンチング、ICP以外(偏心位)でのクレンチングに分類した。各被験者毎に、数種類のタイプが観察され、実際に運動方向を分析すると、睡眠中の顎運動は、習慣的な運動方向が存在し、運動量は異なるが同一軌跡上を移動している傾向が見られた。この結果から、下顎の動き方にも個性があり、その習慣的顎運動路に咬合干渉が存在する場合には歯周組織の局所的破壊を進行させる原因となるのではないかと示唆された。 一方、樹脂性塗料を咬合面に均一に塗り睡眠中のブラキシズムによる咬合接触状態、滑走状態を観察する研究では、咬合接触状態の規格撮影法の確立と、規格撮影にて撮影した歯の咬合面の接触状態を、意識下での接触状態と睡眠中の接触状態とを比較している。さらに、その時の咬合接触面積をデジタイザーにより分析、計測する方法を確立中である。
|
Research Products
(2 results)