1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05771626
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田中 宏司 日本大学, 歯学部, 助手 (80207092)
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Keywords | セメント質 / ALP活性 / 線維芽細胞 / 歯周組織 |
Research Abstract |
著者は健全セメント質中に歯肉線維芽細胞のアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を発現させる物質があると考え、予備実験として埋伏第3大臼歯歯根上の健全セメント質上で歯肉線維芽細胞を培養しその上清中のALP活性を測定した。セメント質上で、培養した歯肉線維芽細胞培養上清中のALP活性はコントロールに比較し有意に上昇していた。そこで本実験の計画どうりに埋伏せ第3大臼歯根よりセメント質粉をラウンドバ-を用いて回収し、セメント質粉から超音波抽出した上清を培養液に加え歯肉線維芽細胞と伴に培養した。コントロールとして線維芽細胞のみ、歯根膜細胞の培養を各行い上清中のALP活性を比較検討した。その結果、セメント質超音波抽出物を加えた歯肉線維芽細胞培養上清中のALP活性はコントロールと比較し上昇していなかった。この原因として著者はセメント質回収量が少なかった事そしてセメント質回収にラウンドバ-を用いた事による操作中の発熱によりセメント質中のタンパクが変性し線維芽細胞に対し生物活性を示さなかったと推察した。 現在セメント質回収量を増し、回収方法を改変し同様な実験を行なっている。
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