1993 Fiscal Year Annual Research Report
コンポジットレジンインレーの接着強さに関する研究、一酸化亜鉛ユ-ジノールセメント系仮封材の影響について
Project/Area Number |
05771638
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
高木 佳子 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (20147846)
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Keywords | コンポジットインレー / 接着強さ / 酸化亜鉛ユ-ジノールセメント |
Research Abstract |
本研究の目的は酸化亜鉛ユ-ジノールセメントによる仮封が、コンポジットレジンインレー用セメントの接着強さをどの程度低下させるのかを検討することである。 実験材料:コンポジットレジンインレーはクリアフィルCRインレー(クレラ)を、合着にはCRインレーセメント(クレラ)、パナビア21EX(クレラ)、スーパーボンドC&B(サンメディカル)を用いた。酸化亜鉛ユ-ジノールセメントはユ-ジノールセメント(GC)を使用した。なお、コンポジットインレーの合着用に市販されていたフジボンド(GC)を用いる予定であったが販売停止の予定があるので接着性レジン系セメントの2種類を選択し実験に供した。 実験方法:牛下顎前歯唇面を#600シリコンカーバイドペーパーにて削除し、エナメル質あるいは象牙質平坦面を露出させた後ユ-ジノールセメントにて仮封した。仮封後1日、3日、7日、15日後に各々セメントを除去士、あらかじめコンポジットレジンインレーにて作製しておいた直径4mm高さ5mmの円柱上のレジンロッドを接着させた。48時間後、特製の剪断接着強試験用試料固定装置を用い、島津社製オートグラフAG-2000Bにて剪断接着強試験を行った。なお試料の保管は37℃蒸留水中に保管した。 実験結果:エナメル質に対してはどのセメントもユ-ジノールセメント仮封の影響を受けず、接着強さの低下は著明でなかった。3つのセメントではスーパーボンドC&Bが一番高い接着強さを示していた。 象牙質に対してもユ-ジノールセメント仮封の影響は著明ではなかったが、エナメル質に対する接着強さよりは多少低下していく傾向がみられた。 今後、一部の試料に関しては、接着破壊面に対してPt-Pd蒸着を行い、日立明石社製走査型電子顕微鏡S-800を用いて観察を行う予定である。
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