1993 Fiscal Year Annual Research Report
ポーセレン-レジン複合体の歯冠修復物への基礎的研究
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05771701
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
加藤 英材 長崎大学, 歯学部, 助手 (90224526)
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Keywords | ペ-パポーセレン / サンドブラスト / レジンセメント |
Research Abstract |
種々の研究課題の内、今回はポーセレンとレジンの接着強さについて検討を加えた。 まず、GC社製コスモテックIIポーセレンパウダー(DA・4)を用いてジエレンコ社製真空ポーセレン焼成器コモドール75を焼成温度980度でコントロール用のテストピースを製作した。テストピースのサイズは、大は直径10mmX厚さ3mm、小は、直径8mmX厚さ3mmの2種類とした。テストピースの数は、大、小共に、30個とした。そのテストピースに、平均粒径50mumの酸化アルミニウム粒により、10秒間、サンドブラスト処理を施した。 GC社製コスモテックII、徳山ソーダ社製 ビスタイトセメント、松風社製 インパーバデュアル、クラレ社製 パナバアEX 及び パナビア21、サンメディカル社製 スーパーボンドC&Bの6種類の既成のレジンセメントについてその接着強さを、検討した。メーカー指示通りシランカップリング剤を塗布後、マスキングテープで接着面積を、3mmに限定し、接着した。 硬化様式が、デュアルキュアータイプの、コスモテックII、ビスタイトセメント、インパーバデュアルについては、クラレ社製クイックライトVL-1で、80秒間光照射を行った。他の物は、手指により圧接した。1時間放置後、24時間水中浸漬、島津社製オートグラフで、クロスヘッドスピード毎分5mmで剪断試験を、行った。 ペーパーポーセレンについても、同様の条件でテストピースを製作し、6種類のレジンセメントの内、本実験で最大の接着強さを示した、ビスタイトセメントにて接着、剪断試験を行った。 ペーパーポーセレンは53.5MPa、コントロールは57.4MPaとほぼ同様の接着強さを示した。破断様式は、ペーパーポーセレンは、5個のテストピース全てが、被着体破壊だった。これはレジンセメントが、多孔性のペーパーポーセレンのスリット部に入り込みレジンタグを形成したと考えられる。なおコントロールの破断様式は、5個中2個が被着体破壊だった。
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