1993 Fiscal Year Annual Research Report
アクア酸化水を用いた歯肉溝内細菌の殺菌作用について
Project/Area Number |
05771724
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
酒井 敏博 昭和大学, 歯学部, 助手 (10225766)
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Keywords | OXILYZER^<(R)> / アクア酸化水 / 電解水 / 酸性水 / 殺菌効果 / 歯肉溝内細菌 / 生体親和性 |
Research Abstract |
OXILYZER^<(R)>により供給されるアクア酸化水は殺菌効果を有することから、この酸化水を歯科領域に応用すべく一連の研究を進めている。すでに、アクア酸化水の使用条件、大腸菌や一部の口腔内細菌についての殺菌効果、および生体親和性について基礎的検討を行っているので今回はさらに細かく、歯周炎、歯肉炎に関与する細菌についてアクア酸化水の殺菌効果とその速効性について検討を行った。今回実験に使用した細菌は、好気性菌として、Streptococcus mutans,Staphylococcus aureus,Staphylococcus epidermidis,Neisseria flavascens、嫌気性菌としてStreptococcus intermedius,Bacteroides intermedius,Bacteroides oralis,Fusobacterium nucleatumである。それぞれの細菌を純培養し理論菌数を求め、菌数が10^4個と10^7個についてそれぞれアクア酸化水を反応させ10秒、30秒と作用時間を変えて菌の生死を比較検討した。その結果、好気性菌ではほぼ100%の殺菌効率、及び10秒という非常に短い作用時間での殺菌効果を有することが認められた。また嫌気性菌では好気性菌には劣るものの、Streptococcus intermediusを除き、60%から100%の殺菌効率が認められた。以上のことからアクア酸化水は、現在臨床で用いられている薬剤と比較して生体親和性に優れているだけでなく、歯周炎および歯肉炎に関与する細菌に対して強力な殺菌効果を有することが判明した。
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