1993 Fiscal Year Annual Research Report
補綴学的水平基準面の再評価と各種基準平面に関する研究-基準平面が咬合器の顆路と操作性いおよぼす影響について-
Project/Area Number |
05771739
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
石上 也澄志 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (40232277)
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Keywords | フェイスボウ トランスファー / 自然頭位 / 前方基準点 / 基準平面 / 矢状顆路傾斜度 |
Research Abstract |
これまでに、患者の歯列模型を咬合器上に自然頭位でマウントするための前方基準点として、内眼角から下方23.3mmの点が適切であることを明らかきかにしてきたが、今回は、この前方基準点およびその他の前方基準点からなる各種基準平面を用いて、模型を咬合器にtrasferした場合、生体の矢状顆路傾斜度が咬合器に再現され得るかどうかを明らかにする目的で研究を行った。 現在までに、被験者100名(男性50名、女性50名)のデータを採取し、これを分析した結果、以下の知見が得られた。 1.内眼角から下方23.3mmの点を前方基準点とした基準平面は、眼窩下点を前方基準点とした基準平面と比較して、前方が下方に平均9.49°傾斜していた。これより眼窩下点を前方基準点としてface bow transferを行うと、上顎模型は自然頭位の状態よりも前下方へ約9°傾斜した状態でマウントされることが明らかになった。 2.各前方基準点(上顎中切歯切縁より上方43mmの点、内眼角と鼻翼下縁の中間点)を用いた基準平面と内眼角から下方23.3mmの点を前方基準点とした基準平面を比較した結果、各基準平面間の角度差は1°前後であった。これより、上記2つの前方基準点を用いてface bow transferを行うと、上顎模型は自然頭位の状態でマウントされることが明らかになった。 なお、アキシオグラフMKIIノ納入が遅延のため、現在、矢状顆路傾斜度の測定を行っている段階であり、今後、比較検討を行う予定である。
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