1993 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の平衡性能力測定の検討および足蹠形状と平衡性能力の関係について
Project/Area Number |
05780117
|
Research Institution | Ube Frontier University Junior College |
Principal Investigator |
鈴木 雅裕 宇部短期大学, 保育学科, 講師 (40179255)
|
Keywords | 足蹠形状 / 重心動揺 / 平衡性 / 体力テスト / 脚筋力 / 幼児 |
Research Abstract |
本研究は、3〜6歳の幼稚園幼児245名(年少男児37名、同女児16名、年中男児56名、同女児45名、年長男児48名、同女児43名)を対象として、重心動揺計、日本体育協会スポーツ科学委員会作成の幼児の体力テスト、足蹠形状および脚筋力の測定の年に2回行い、平衡性テスト項目の妥当性の検討、下肢筋力が平衡性能力に与える影響、平衡性能力と足蹠形状との関係を分析し幼児期におけう土ふまずを始めとする足蹠形状を評価する意味の検討などを行なった。1.重心動揺計によって求められた1秒当たりの重心動揺距離、重心動揺実効値、重心動揺面積、重心動揺集中面積および包絡面積などの結果と体力テスト項目(特に10m折り返し走、平均台歩き、円周連続片足跳び)との間には、年中児の男女児ともに統計的に有意な相関関係が認められたが、年少児および年長児ではそのような関係は認められず、この傾向は2回の測定とも同じであった。この理由については今後追跡調査の必要があると考える。 2.下肢筋力の測定は、プレテストの結果、測定値の信頼性に欠けると判断し今回は実施しなかった。下肢筋力の測定方法については次年度以降検討する必要がある。 3.土踏まずの形成群と未形成群に分類し、両群間で重心動揺計の測定結果を比較すると、年中児では形成群がそのほとんどにおいて有意に優れていた。年少児および年長児では有為ではなかったが、形成群が未形成群よりも優れている傾向は見られた。 4.2回の測定結果を比較すると、ほとんどの対象児において1回目より2回目の測定結果が良くなっており、今回測定した能力は有意な発達をしていた。特に年少児における重心動揺計から得られた項目では、年中児および年長児よりも著しい発達を示した。
|