1993 Fiscal Year Annual Research Report
重度・重複障害児の反射学習と認知学習に関するノード階層性の体系化
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05801035
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
松本 蕃 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10024077)
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Keywords | 重度・重複障害児 / 中脳 / 反射学習(運動学習) / 認知学習 / ノード階層性 / 小脳 / 大脳皮質 / 自発性瞬目 |
Research Abstract |
重度・重複障害児の首すわりにおける反射学習と認知学習のノード階層性の体系化においてまず始めに考察されたことは反射学習(運動学習)のノード階層性についてゞある。それは、重度・重複障害児においては、脳幹部が大脳皮質活性化のメインスイッチであることが、触覚系並びに“うつ伏せ"によって明確に考察された。それ故認知学習を含めて次の如き仮説モデルをたてゝ現在検討している。即ち、図1のように考察した。これは、約延べ3000名の重障児のCPとあるける重障児をDTR、あるいはVMA、更にMacで検討してみるとき、彼等の反射学習と認知学習は脳幹部によって始めて、明らかに大脳皮質が活性化することを自発性瞬目でとらえることが可能である。何故ならば、脳幹部が活性化すればするほど瞬目(自発性)は始めはふえるが、それが対称を認知し始め注意の集中が始まると、瞬目が1/(10)の値に示めし、対称を脳でしっかりと認知していることが明らかになった。このことは養護訓練において“うつ伏せ"と触覚系の刺激を重要視するとともに、リハビリだけでなく、学習が可能であることを明確に示唆しているものと考えてよいであろう。以上の点から、今後、自発性瞬目と重障児の学習がノード階層性によって体系化づけられることを念頭におき、反射学習の脳幹部での活性化がどのように認知学習に影響を及ぼすのか、あるいは、脳幹部そのものの活性化が大脳皮質の認知学習とどのように関係しているのか、むつかしい問題ではあるが、モデルを中心に、検討考察を加えてゆきたいと考えている。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 松本蕃: "重度・重複障害児の首すわりの三次元移行と認知構造(1)" 日本心理学会第57回大会発表論文集. 599 (1993)
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[Publications] 松本蕃: "重度・重複障害児の反射・認知学習のノード階層性(1)(予定)" 日本心理学会第58大会発表論文集. (1994)
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[Publications] 松本蕃: "重度・重複障害児の首すわりの運動解析" 日本特殊教育学会第31回大会発表論文集. 1021 24-25 (1993)
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[Publications] 松本蕃: "重度・重複障害児の反射学習と認知学習のノード階層性の体系化(1)(予定)" 日本特殊教育第32回大会発表論文集. (1994)
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[Publications] 松本蕃: "重度・重複障害児の首すわりにおける三次元移行と認知構造について(1)" 愛知教育大学研究報告. 第43輯. 159-168 (1994)
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[Publications] 松本蕃: "重度・重複障害児の首すわりにおける反射学習のノード階層性について(1)" 治療教育学研究. 第14輯. 49-62 (1993)
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[Publications] 松本蕃: "運動機能の発達(仮題)" 日本文化科学社(予定), P300 (1994)
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[Publications] 松本蕃: "乳幼・児童の感覚運動と学習指導(仮題)" 近代芸術社(予定), P300 (1994)