1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05857056
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柳澤 浩介 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (70182368)
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Keywords | 白血病細胞 / 増殖・分化 / サイトカイン / シグナル伝達機構 |
Research Abstract |
コロニー刺激因子をはじめとするサイトカインは造血幹細胞のみならず、白血病細胞の分化、増殖をも刺激することが明らかとなっており、白血病治療における臨床面での応用が期待されているが、その作用機序については不明の点が多い。 本研究の目的はサイトカインによる白血病細胞の分化、増殖における細胞内シグナル伝達機構を明らかにすることである。 本年度はIL-3、IL-4の2つのサイトカインによるシグナル伝達機構を解析した。 我々が樹立した白血病細胞株ME-1はサイトカインに反応して分化増殖反応を示す。 このME-1のクローニングを行ない、サイトカインに対して増殖反応のみを示すME-F2、分化反応のみを示すME-F3の2つのサブクローンを分離した。 この2つのサブクローンを用いて以下の検討を行った。 まずプロテインキナーゼCの関与をみるため、特異的阻害剤であるH-7を培養系に加え、IL-3、IL-4による増殖、分化反応への影響をみたが、H-7ではいずれの反応も阻害されなかった。 次にIL-3、IL-4刺激によるME-F2、ME-F3の細胞質、細胞膜におけるプロテンキナーゼC活性の変化を^<32>P-APTを用いて測定したが、いずれのサブクローンでも 活性の変化はみられず、プロテインキナーゼCの関与は少ないと考えられた。 次にチロシンキナーゼの関与について検討した。特異的阻害剤であるハービマイシンAを培養系に添加するとIL-3、IL-4によるME-F2、ME-F3の増殖、分化反応はいずれも濃度依存性に阻害された。 今後チロシンキナーゼによるME-F2、ME-F3細胞の蛋白のリン酸化の有無、リン酸化される蛋白の同定を行う予定である。
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Research Products
(1 results)