1994 Fiscal Year Annual Research Report
各種胃疾患臨床例におけるGap結合発現についての研究
Project/Area Number |
05857061
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
藤木 和彦 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00242181)
|
Keywords | ギャップ結合 / 胃癌 / 胃腺腫 / 胃生検 / 酵素抗体法 |
Research Abstract |
間接螢光抗体法によるGap結合の発現を検討したところ、再現性の点で問題があるとともに、時間がたつと螢光が消失し、定量的な研究が困難であった。そこで、螢光抗体法の次に、酵素抗体法(ABC法)も用い、各種胃疾患における、コネキシン(Cx)32の発現を検討した。 対象は、胃癌7例、胃腺腫2例、胃生検材料から新鮮凍結切片を作成したものを用いた。 結果として、胃癌部粘膜では、全例にCx32の発現は見られず、胃腺腫部位では、50%(1/2)の発現がみられた。非癌部粘膜においては、胃体部で100%(9/9)、胃前庭部で43%(4/9)でCx32の発現が認められた。この前庭部粘膜には、ほぼ全例に腸上皮化生が見られた。以上より、萎縮、腸上皮化生の少ない、胃正常粘膜ではCx32が発現しているが、胃腺腫粘膜では減少、胃癌粘膜では消失していることが示唆された。又、肝細胞癌や腎癌で周囲正常組織とは異ったCxが発現していることが報告されていることから、Cx43、Cx26の抗体も用い、同様の検討を行ったところ、Cx32と同様の結果であった。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] T.Ohkusa,K.Fujiki,Y.Tamura,M.Yamamoto,T.Kyoi: "Frecze Fracture and Immurohistochemical Studies of Gap Junctions in Human Gashic Mucosa with Special Reference to Their Relationship to Gastic Ulcen and Gastic Carcinoma." Microscopy Research and Technique. (in print). (1994)