1993 Fiscal Year Annual Research Report
9p異常を有するリンパ系血液悪性腫瘍に対するインターフェロンの有用性について
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05857087
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
赤在 あゆみ 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (10231804)
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Keywords | リンパ系悪性腫瘍 / インターフェロン / 9番染色体短腕 |
Research Abstract |
9番染色体短腕(9p21-22)には、インターフェロン(IFN)alpha、betaの遺伝子やプリン代謝酵素が存在し、腫瘍の発生、増殖との関連が注目されている。今回、9p異常を認めたリンパ系悪性腫瘍(急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫)でのIFNからDNAを抽出し、IFN-alpha、beta_1遺伝子をコードしたプローブを用いて検討した。また、光顕レベルでは9p異常が認められないリンパ系腫瘍細胞についても同様に検討した。 9p異常は欠失3例、転座1例であった。9p異常を有する細胞では,IFN-alpha、beta_1遺伝子が欠損していた。光顕にて9p異常を認めない細胞においてもIFN遺伝子の欠損の認められた細胞があった。 またIFN添加にて細胞を培養した。IFN遺伝子の欠損している細胞では、細胞増殖の抑制が不十分な傾向にあったが、IFN遺伝子の欠損が認められない細胞では、IFN添加によって細胞の増殖が抑制された。 IFN遺伝子の欠損している場合には、exogeneousなIFNによる細胞増殖抑制も低下していることが示唆され、これが癌化の一因となっていると思われる。 今後は、IFNレセプターの解析あるいはIFNによって誘導される細胞質内の2',5'-oligoadenylate synthetaseを測定し、IFNのdownregilationの障害の有無についても検討して行きたい。
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