2005 Fiscal Year Annual Research Report
十七〜十九世紀日韓における自他認識の変容に関する思想史的研究
Project/Area Number |
05F05008
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
桂島 宣弘 立命館大学, 文学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 豪潤 立命館大学, 文学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 朝鮮王朝後期の思想史 / 夷狄論 / 儒学 |
Research Abstract |
本年度は、科学研究費補助金による近世東アジアの思想史研究を開始するために、近世期の朝鮮思想史・日本史そして中国思想史の研究動向や資史料調査を徹底的にした。その上で、「近世における日朝の外交と思想」や「韓国における思想史研究の諸問題と日本思想史」と題する論文をまとめ、『東アジアの思想と文化』内の論考として投稿した(創刊号、二〇〇六年四月発刊予定)。また、年間を通じて立命館大学における東アジアの思想と文化研究会や井上哲次郎研究会に参加し、「雨森芳洲の誠信外交論再考」と題する報告を行い、さらに五月に韓国釜慶大学校で開催された韓国日本近代学会第11回春季学術大会で「闇斎学派における中国夷狄論について」と題する研究報告を行い、東アジア及び近世日本における華夷思想(対外観)に関する研究の現状について理解を深めた。この他、「18世紀東アジアの思想空間-儒学・国学・洋学」「国学への眼差しと伝統の創造」「近世京都の学問と東アジア」と題する華夷研究会に参加し、かつ日本思想史学会幹事として研究活動に従事し、それぞれ日韓の研究者との意見交換を行った。これと並行して、近世思想史関係の史料の収集、及び最近の思想史関係の研究書、及び朝鮮王朝後期、日帝植民地時代、明清交代前後の時代における対外観についての史料・書籍の収集を行った。以上によって、本研究の本年度の目的は果たされたと考える。
|
Research Products
(2 results)