2005 Fiscal Year Annual Research Report
大都市圏における農村の持続的発展とポリティカル・エコロジーに関する研究
Project/Area Number |
05F05017
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田林 明 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Pengfei 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 大都市圏 / 農村 / ポリティカル・エコロジー / 持続的発展 / 東京都 / 北京市 / 都市と農村の関係 |
Research Abstract |
本研究は北京大都市圏と東京大都市圏を例にして、1980年以降重要な研究テーマとなった大都市周辺の農村における持続的発展とポリティカル・エコロジーについて、実証的な調査・研究に基づいて、農村地域における持続的発展のメカニズムの一般モデルを構築することを目的とした。まず、持続的発展とポリティカル・エコロジーについて、主として文献に基づき整理した。持続的発展とポリティカル・エコロジーに関する研究は北米とヨーロッパおよび日本では、土地利用・資源保護・農家の生業活動・ジェンダー・開発政策などのさまざまな面から事例研究が行われている。それぞれの研究は地理学にとどまらず、社会学・生態学・政治学の分野でも盛んである。また、これらの研究は多くの理論や概念を提示しており、応用的な性格も強い。そのため、従来の研究成果を本研究に取り込んで、地理学の枠のなかで整理する必要があることがわかった。 さらに、北京大都市圏と東京大都市圏における事例の研究と対応して、都市近郊農村、都市周辺農村、後背農村、大都市圏外縁農村に大きく区分し、事例調査を行った。調査の具体的な内容としては、土地利用と景観、農業経営、農業労働力、農村の経済的基盤、人口構成、農村の意思決定構造、社会組織、年中行事、農村の交流などであり、それぞれの内容について具体的に記述した。これらに基づいて、2つの大都市圏における農村の変容とその持続的発展の可能性を比較するとともに、農村地域における持続的発展のメカニズムの一般モデルを、ポリティカル・エコロジーを援用することによって構築した。これらの結果を、研究成果報告書としてまとめた。
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Research Products
(5 results)