2006 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおけるヴォーリズ(W.M.Vories)の建築と影響に関する比較研究
Project/Area Number |
05F05034
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Research Institution | Osaka University of Arts |
Principal Investigator |
山形 政昭 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHUNG C.W. 大阪芸術大学, 芸術学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ヴォーリズ / 近江ミッション / ミッション建築 / ミッションスクール / 中国近代建築 / 韓国近代建築 / 東アジア建築 |
Research Abstract |
東アジアにおけるヴォーリズの建築活動や作品分析にあたり、主に現存する設計図面の整理調査と分析研究を行った。 特に今年度においては、昨年度に構築したヴォーリズの日本国外における現存図面(作品94件、全875枚)のデータベースをもとに、各図面の詳細な分析調査を進めた。そこで、各図面から読み取れた大きな特徴として、以下のことが挙げられる。(1)設計案の意図が窺えるヴォーリズによる初期スケッチ図面の発見、(2)実施図面の製作過程におけるヴォーリズ建築事務所のスタッフ全員による協力体制、(3)1920年代から設計に用いられた寸法が西洋のヤード・ポンド法から東洋の尺貫法へ移行したこと、(4)1930年代から図面作成の表記が英語から日本語へとの変化、(5)東アジアを舞台と活動した欧米建築事務所との連携活動、(6)日本国内での建築活動同様、日本国外においても主にミッション建築を手がけるなど、日本を本拠として広く東アジアを舞台に活躍したヴォーリズのミッショナリー建築家としての位置づけを再確立することができた。 また、これらの現存図面の整理調査および分析研究の成果として、日本建築学会の論文集に「東アジアにおけるヴォーリズ(W.M.Vories)の建築活動に関する研究-その1.韓国(朝鮮半島)に計画された現存図面の整理・分析を中心に-」(2007年1月号)を掲載し、引き続き同論文集に継続研究「その2.中国関連の現存設計図面の整理・分析を中心に-」(整理番号:0709028)を投稿中である。
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Research Products
(2 results)