2005 Fiscal Year Annual Research Report
暗号処理のためのハードウェアアルゴリズムに関する研究
Project/Area Number |
05F05037
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 直史 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 龍熙 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 暗号処理 / 楕円曲線暗号 / 公開鍵暗号 / 有限体 / ハードウェアアルゴリズム / モンゴメリ乗算 |
Research Abstract |
暗号処理における基本演算である、有限体上の乗算、除算等の演算アルゴリズムの高速化に関する研究を行なった。 特に、有限体GF(2^m)上の高速乗算方式としてよく用いられているMontgomery乗算のためのアルゴリズムを提案し、成果を公表した。 有限体GF(2^m)は、GF(2)上の既約多項式P(x)を法とした多項式がなす体として定義することができる。 GF(2^m)上の乗算は多項式の加算、乗算、剰余算の組合せによって計算される。 本研究では、法とする既約多項式としてAll-One Polynomialと呼ばれる特定の形を持つ多項式を選ぶことにより、その性質を用いて多項式乗算を加算に還元するなどの簡単化が可能であることを示し、全体として計算量を削減したMontgomery乗算アルゴリズムを示した。 提案法の演算コストを評価し、従来法に対する優位性を示した。 暗号処理等ではビット長mとして数百から数千の大きな値を扱うため、汎用プロセッサ上で演算を行なう場合は、多項式演算は1ワードの演算命令の繰り返しによる多倍長演算として実現される。提案法の演算コストを、汎用プロセッサ上の1ワードのシフトおよび論理演算の命令数を見積もることにより評価し、従来法に対し演算量が少ないことを定量的に示した。 また、提案法のソフトウェアあるいはハードウェアによる実現方法の検討、および、除算等の他の演算のアルゴリズムに関する文献調査を行なった。
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Research Products
(1 results)