2005 Fiscal Year Annual Research Report
日中機械翻訳システムのための言語対照分析に関する研究
Project/Area Number |
05F05039
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
池田 尚志 岐阜大学, 工学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BU Zhaohui 岐阜大学, 工学部, 外国人特別研究員
|
Keywords | 機械翻訳 / 日本語 / 中国語 / 翻訳規則 / 生成規則 / 対照分析 / パターン変換 |
Research Abstract |
今年度は下記の3項目を中心に研究を行った。 (1)形式名詞の構造の翻訳規則の分析・作成 日中の連体修飾構造は似かよっているが、「の」と「的」の対応にずれがあり、その翻訳は日中機械翻訳の課題の一つである。特別研究員は博士課程のときに連体修飾構造の翻訳規則について研究を行っているが、今年度さらにその続編として形式名詞文を重点に連体修飾構造の翻訳規則を整備した。またこれらの規則を我々の研究室で開発している日中機械翻訳システムjaw/Chineseに組み込み、小規模ではあるが翻訳実験を行った。現段階では100文の程度で約90%の精度を得ている。この研究に関する成果を三つの論文としてまとめ、情報処理学会の情報科学技術フォーラム(FIT)の査読付き論文部門、IEEE NLP-KE2005の国際会議、および言語処理学会の年次大会で発表した。現在、これらの成果をまとめて学術論文として執筆中である。 (2)構文的に日中間でのずれが著しい文の収集と分析 日中間で副詞が形容詞に、名詞+動詞が動詞1語に、複文が単文にというように、構造にずれのある表現をいくつか収集して分析し、我々が開発している機械翻訳システムjaw/Chineseでの翻訳処理法について検討した。Jaw/Chineseのクラス設計と生成関数を工夫することによって、素直な方法で解決することが出来た。この研究は、研究協力者(中国人の大学院生、日本人の大学院生)との共同研究として遂行した。 (3)辞書、翻訳実験の拡大と問題点の分析 存在文の日中での対照を中心について、存在文に関する翻訳規則を作成した。これは研究協力者(中国人の大学院生)との共同研究として遂行した。またサ変動詞に関する対照分析と翻訳規則の作成についても特別研究員独自の研究として検討を進めている。
|
Research Products
(6 results)