2006 Fiscal Year Annual Research Report
日中機械翻訳システムのための言語対照分析に関する研究
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05F05039
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
池田 尚志 岐阜大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BU Zhaohui 岐阜大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 機械翻訳 / 日本語 / 中国語 / 翻訳規則 / 生成規則 / 対照分析 / パターン変換 |
Research Abstract |
日中両言語の構造や意味について分析し、我々が開発している日中機械翻訳システムjaw/Chineseにおける問題点(訳語のあいまい性解消、語順の調整、文の構造のずれへの対応、省略の対応、特殊な文型の処理、など)に対処するために必要な「機械に利用できる形のより多くの言語学的知識」について検討し、具体的に翻訳規則を作成した。 (1)日中機械翻訳における連体修飾構造の翻訳方法の考案と翻訳規則の作成 日中の連体修飾構造は似かよっているが、「の」と「的」の対応にずれがあり、その翻訳は日中機械翻訳の課題の一つである。被修飾名詞が実名詞の連体修飾構造(「私の本」など)の場合と、被修飾名詞が形式名詞の場合の連体修飾構造(「東京へ行ったのは昨年の夏であった」)の分析と規則の作成や、規則全体に対する考察と評価、およびシステムへの実装を行った。 (2)日中両言語の構文上の対応にずれがある表現の翻訳に関する分析 中国語と日本語はそれぞれ孤立語と膠着語に属し、構文上の対応にずれがある表現が様々存在している。例えば、副詞が形容詞に、名詞が動詞に、複文が単文に翻訳したりなど。本研究では、このような構造上の対応にずれがある表現を含む例文を収集し、ずれの現象の分類と分析、およびその翻訳方法に関する提案を行った。 (3)辞書、翻訳実験の拡大と問題点の分析 現在の我々のjaw/Chineseに対する翻訳評価の例は未だ少数である。辞書を拡大し翻訳例を増やして評価実験を行い、実験で発見した問題点を検討し、対応策を提案していくことを行った。 (4)存在文、複文の日中における対照分析とその翻訳処理 (5)とりたて表現、否定表現の翻訳規則の実装 これらの表現の分析と翻訳方法について、昨年度までに分析し規則を提案していたが、規則のjaw/Chineseへの実装がまだ十分ではなかった。今年度はその実装を行い、規則の再検証を行った。
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Research Products
(6 results)