2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05048
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 昌宏 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Sungwhan 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 不均質性 / 逆問題 / 安定性 / 数値的再構成 |
Research Abstract |
不均質性決定の逆問題につきすでに確立した一意性についての数学解析をもとに、安定性の考察を進めた。安定性とは不均質面の形状を決定する際に利用できる観測データに誤差がある場合に誤差が逆問題の解に及ぼす影響を評価するものであり、本年度の研究を通じてヘルダー連続性とよばれる安定性の評価式を定常場のボアソン方程式のソース項のサポートが多角形領域の場合に証明した。ヘルダー連続性は数値計算を支援するためには合理的かつ便利な安定性である。そのような安定性の成果を踏まえで、ソース項のサポート形状の決定の数値計算法の開発も闘始した。 ここで得られた成果は平成17年度内に出版済みには至ちなかったものの、すでに論文としてまとめられている。 また、本研究で得られた成果を国際的な視野の下で検討、発展させるためにKim Sungwhanと研究代表者が平成17年9月にドイツのワイエルストラス研究所ならびにケムニッツ工科大学に出張した。Hoemberg教授(ワイエルストラス研究所)、Hofmann教授(ケムニッツ工科大学)とそれぞれ、数値解析手法およびチホノフの正則化法の数学解析について議論を行い、研究の進展のために有益な専門的知識の提供を受けた。さらに、Klibanov教授とは主に電子メールによってカーレマン評価に基づいた準可逆法(quasi-reversibitlity)の共同研究を行った。
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