2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05052
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井手口 栄治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Minliang 東京大学, 大学院理学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 高スピン原子核 / 超変形状態 / インビームγ線分光 / 低エネルギー核反応 / 不安定核ビーム / 核融合反応 |
Research Abstract |
我々は本年度以下の研究を進めた。 1.^<48>Ca、^<50>Tiの高スピン状態の探索実験 質量数50領域の原子核(^<48>Ca、^<50>Ti)でのZ=20,22,N=28の超変形シェルギャップに起因して高スピン状態での発現が予想される超変形回転バンドを探査するために、中性子過剰核ビーム^<46>Arを用いたインビームγ線分光実験を行った。本研究では^<48>Ca、^<50>Tiの高スピン状態を二次ビームの核融合反応により生成するため、高い強度の低エネルギー^<46>Arビームの生成が不可欠であるが、本実験で最終焦点面での強度毎秒10^6個、エネルギー4±2MeV程度の^<46>Arビームの生成に成功した。東大CNSのGe検出器アレイGRAPE、理化学研究所のClover Ge検出器および二次標的周りにバレル形に配置した15台のSi検出器アレイによる荷電粒子-γ線同時測定を行い、核融合反応生成核からのγ線を観測した。今後は得られた実験データの詳細な解析を進める計画である。 2.^<37>P+^9Be実験データの解析 質量数40領域の中性子過剰核の高スピン状態を探査するために低エネルギー二次ビーム^<37>Pを用いた核融合反応^<37>P+^9Beにより生成される原子核の高スピン状態からのγ線分光実験データの解析を進めた。これまでに二次ビームによる核融合反応生成物からのγ線の同定に成功しているが、今後さらに詳細な解析を進める予定である。 3.^<19>F+^<96>Zr反応の励起関数測定 質量数110領域の高スピン状態で発現が予想される超変形回転バンドを探索するために^<19>F+^<96>Zr反応を用いたインビームγ線分光法による^<109>Inの高スピン状態の探査実験を計画している。その実験に先立って^<109>Inの高スピン状態を効率よく生成するためのビームエネルギーを決定するため^<19>F+^<96>Zr反応の励起関数の測定を行った。
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Research Products
(1 results)