2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05056
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
舛本 泰章 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PAL Bipul 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノワイヤ / InAs / InP / タイプII / 量子井戸 / 励起子 / バンドベンディング / スペクトル拡散 |
Research Abstract |
<InP/InAs/InPコアマルチシェル型ナノワイヤ光物性> 断面が6角形をしているウルツ鉱InP/InAs/InPコアマルチシェル型ナノワイヤはInPナノワイヤに内包された1〜3原子層のInAs超薄膜層が量子井戸となり、その層厚が1原子層ずつ変化するのに応じて発光エネルギーが1.05eVから1.35eVの間で離散的に変化する。発光の励起スペクトルのピークは発光のピークより70meVも高エネルギー側に見られ、発光バンドの幅30meVの2倍以上である。発光のピークは励起強度の増加とともに高エネルギー側にシフトし、そのシフトは励起光強度に対して1/3乗に比例し、光励起電子・正孔の分離に伴う過渡的なバンド曲がりで説明されるタイプII型の量子井戸の特徴を示す。準共鳴励起下で数nsまでの時間領域をストリークカメラで数十nsまでの時間領域を単一光子係数法で発光の時間依存性を測定した。数nsの時間領域では発光の重心が時間と共にゆっくりと低エネルギー側にシフトしていき、量子井戸中の低エネルギー領域へ励起子が移動していく過程が観測された。発光は数百nsまで非指数関数型の裾をひき、タイプII型の量子井戸の特徴をもっていることが明らかになった。1〜3原子層量子井戸では、InAsより4.5%小さな格子定数を持つInPが内面だけでなく外面からも、6角形を保ったまま外周からも取り囲んでいるので、大きな静水圧が働き、伝導帯を大きく上げるので電子の波動関数がInP層に広がっていると考えられる。
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Research Products
(4 results)