2005 Fiscal Year Annual Research Report
MUレーダー・イメージング技術による大気乱流の超微細構造の研究
Project/Area Number |
05F05064
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 衛 京都大学, 生存圏研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HASSENPFLUG Gernot 京都大学, 生存圏研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 3次元レーダーイメージング / 大気乱流 / 超微細構造 / MUレーダー / 周波数領域干渉計 / 空間領域干渉計 |
Research Abstract |
本研究の目的は、世界最高性能の大気観測用大型レーダーであるMUレーダーの新機能を生かしたレーダー・イメージング観測手法を開発し、大気乱流の3次元構造を解明し、乱流の発生と消散の詳細な過程と大気乱流層の生成原因を明らかにすることである。MUレーダーは平成15年度に導入されたディジタル受信システムによって、直径103mの円形アンテナ面を25等分割して行う、超多チャンネルの空間領域干渉計観測が可能となった。また送信パルス毎に周波数を変化させる周波数領域干渉計観測も同時実施が可能である。MUレーダーは、これらにより本来の柔軟な観測機能と相まって、世界ではじめての大気の3次元レーダーイメージングを実施できる装置となっている。本研究では、レーダーイメージングの分野で著名なフランス・ツーロン大学のH.Luce博士と密接な協力関係をもって研究を進めている。本年度においては、以下の研究実績をおさめた。 1.レーダーイメージング観測をMUレーダーで実施するための観測パラメータを開発した。3次元レーダーイメージングに適したアンテナ面の分割方法、必要となる時間分解能、観測ビーム方向等について検討を加えた。 2.様々な大気の状況下においてMUレーダー観測を実施した。観測時間は毎回約24時間であり、概ね隔月毎に観測パラメータの改良を行いながら実施した。同時にラジオゾンデ観測を行って、大気の温度・湿度分布データを取得した。 3.3次元レーダーイメージングのためのデータ解析法を開発した。本年度は特にディジタル受信システム利用の周波数領域干渉計観測に注力し、この部分の研究成果をまとめて論文を国際論文誌に公表した。また3次元イメージング観測で取得される膨大な観測データを解析するための専用計算機を整備して、研究推進基盤を確立した。
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Research Products
(1 results)